◎地域便り


かながわフレッシュフードフェア開催   

神奈川県/川西 隆智


 横浜といえば文明開化の地。昔から和洋中を問わず多くの食べ物がつくられ、
その味は今でも当地を訪れる観光客の舌を楽しませている。その横浜で2月5日
から7日の3日間、横浜港山下公園前にそびえる横浜産業貿易センターにおいて、
県内で生産される農畜水林産物を一堂に集めた「かながわフレッシュフードフェ
ア」が開催された。第5回目となる今年は「直送!かながわこだわり市」と名付
け、各JAを始め、各関係団体、県、市など55団体の協力協賛の下、神奈川特産物
が所狭しと並べられ、入場者は 3 万人を超えた。

 畜産物では、三浦葉山牛、やまゆりポーク、あしがらの里牛乳といった神奈川
ブランドを中心に、肉や卵、アイスクリームやハムなどの加工品等が展示販売さ
れ、その安全性、新鮮さ、おいしさ等を大いにアピールした。消費者に神奈川と
いう大都市の中で元気に息づく畜産の存在を十分理解してもらえたものと思う。

 イベントコーナーでは連日、めん羊の丸焼きや牛肉、豚肉の焼き肉等が行われ、
横浜港を散策する家族連れや老若のカップルでにぎわった。そのおいしさを堪能
した多くの人たちから「神奈川にも牛や豚がいるとは思わなかった」、「どこに
行ったら牛に会えるのですか」等の感想や質問があり、関心の高さが伺われた。
中には「豚って臭いんでしょう?そんな農家の近くに住んだら耐えらないよな」
と言う人もおり、畜産農家が環境整備にどれだけ努力しているかを伝えることの
必要性を大いに感じた次第である。

 このフェアの目的は、本県の農畜水林産特産物を紹介するのはもちろんである
が、新製品開発や研究成果等のアンテナショップ的役割も担っており、生産者の
創意と工夫と熱意を多くの消費者に判定してもらえる場にもなり、これが農業の
活性化につながれば幸いである。いま、畜産業界はO157や台湾の豚口蹄疫等の疾
病問題、肉相場の低迷等で大変に厳しい時代を迎えている。そういったなかで、
元気な「かながわ畜産」を消費者に示すことができたことは大きな成果である。
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【これが神奈川のこだわりのおいしさだ!】

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