豚 肉

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◇図1:豚肉の生産量◇

6月−71,701トン(▲0.8%)  

・と畜頭数の減少等から前年同月をわずかに下回る。

・と畜頭数は、1,352千頭(▲1.5%)。

・平均枝肉重量(全国平均)は、75.8kg/頭( 0.7%)と8カ月連続で前年同月を
 上回る。

肉豚生産出荷予測
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 資料:農林水産省畜産局「肉豚生産出荷予測」(平成11年7月30日公表)


◇図2:豚肉の輸入量◇

6月−60,902トン(45.1%)

・6万トンを超え、9カ月連続で前年同月を大幅に上回って推移。

・冷蔵品は、15,503トン(37.4%)と高水準。10年3月以来連続して1万トンを越
 えて推移。

・冷凍品は、デンマーク産の増加等から45,386ン(47.8%)となり、9カ月連続で
 前年同月を大幅に上回る。

輸入見込数量(農畜産業振興事業団調べ)
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◇図3−1:米国からの豚肉輸入量◇

◇図3−2:デンマークからの豚肉輸入量◇

米国産14,949トン(6.0%)

・冷蔵品は、10,290トン(28.0%)と8カ月連続で前年同月を上回って推移。
・冷凍品は、4,645トン(▲23.3%)と、2カ月連続で前年同月を大幅に下回る。

デンマーク産−23,123トン(173.6%)

・4月には20カ月ぶりに2万トンを超し、6月も引き続き高水準。
・冷凍品全体に占める割合は、50.9%。


◇図4:豚肉の推定出回り量◇

6月−117,445トン(▲5.0%)

・国産品は、71,317トン(▲2.8%)と2カ月連続で前年同月を下回る。
・輸入品は、46,128トン(▲8.1%)と7カ月ぶりに前年同月を下回る。


◇図5:豚肉の家計消費量(1人当たり)◇

6月−408g/人(2.3%)

・10年6月以降は、12月を除き前年同月を上回って推移。

5月の加工仕向肉量−31,678トン(4.1%)

・国産品は、8,344トン(▲5.9%)と9カ月連続で前年同月を下回る。輸入品は、
 23,334トン(8.1%)と4カ月連続で前年同月を上回る。


◇図6:豚肉の推定期末在庫量◇

6月−101,408トン(19.2%)

・輸入品在庫は、80,636トン(20.9%)と10年4月以来14カ月ぶりに8万トンを超
 えたため、全体でも14カ月ぶりに10万トンを超える。


◇図7:豚肉の卸売価格(東京・省令)◇

6月−527円/kg(▲8.3%)

・月末にかけて、500円/kg台後半まで値を上げる。
・輸入冷蔵品豚肉の増加等から、前年同月を下回って推移。

7月(速報値)−519円/kg(▲7.5%)

・月初は、九州地方のと畜数減による品薄感等もあり堅調に推移した。

・輸入冷蔵品豚肉の増加等もあり、月央から500円/kgを割って推移し、月末に
 かけて値を下   げた。


◇図8:国産豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

6月   冷凍品「うで」−389円(▲15.8%)
    同 「もも」−416円(▲10.3%)

・うでは、前月より値を下げ、10年11月以降、前年同月を下回って推移。
・ももは、前月と同じと価格となったが、8年10以降、前年同月を下回って推移。


◇図9:輸入豚肉の仲間相場(冷蔵品)◇

6月  米国産「ロース」−691円/kg(▲16.2%)

・例年の傾向のように需要期を控えて値を上げる。
・9年10月以降、前年同月を下回って推移。


◇図10:輸入豚肉の仲間相場(冷凍品)◇

6月デンマーク産「ばら」−467円/kg(▲15.4%)

・9年11月から20カ月連続で前年同月を下回る。
・同国産の輸入量の増加等から、引き続き値を下げる。



トピックス

輸入冷蔵品の増加により伸び悩む国内卸売価格


◇図11:冷蔵品豚肉の輸入量◇

◇図12:豚肉供給量と卸売価格の対前年同月比◇

◇図13:冷蔵品の仲間相場◇

 冷蔵品の輸入量の4月から6月の累計は前年比22.4%増となった(図11)。生産
量と冷蔵品の合計量の推移と卸売価格(東京・省令)の推移を合わせてみると、
輸入冷蔵品の増加が卸売価格に与える影響は少なくない(図12)。国別にみると、
米国産は、安定した数量と価格で仕入れられるため、量販店の特売向けとしても
取り扱われている。米国内の豚価が前年を下回っていることや為替相場等から輸
入しやすい状況にあり、輸入量は増加している。カナダ産は、現地パッカーが新
工場を開設する等対日冷蔵品輸出に力を入れていることから、徐々に増加してい
くとみられている。 一方、韓国産は、韓国内の豚価の上昇等から冷蔵品の輸入
量は伸びないとの見方もある。その他も大幅に増加し、6月はメキシコ産が567ト
ン、オーストラリア産が204トンとなっている。

 仲間相場をみると、例年は、7月から8月は豚肉の需要期であり、価格は上昇す
るが、月毎にわずかながら上下はあるものの、米国産ロース等の輸入品の仲間相
場の低下により、国産ロースの仲間相場は緩やかな上昇になっている(図13)。


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