★ 機構から


外食産業における食肉の消費構成について(その2・終)
〜平成16年度食肉消費構成実態調査事業報告書から〜

食肉生産流通部


はじめに

 当機構は、食肉に関する情報の収集提供業務の一環として外食産業の食肉需要実態とその変化を把握し、食肉の需給の安定に資することを目的として財団法人外食産業調査研究センターに委託して平成16年度食肉消費構成実態調査事業を実施した。当該調査結果の概要を前月に引き続き紹介する。なお、調査は、平成15年1月から12月の動向について、16年12月から17年1月にかけて実施した。

調理済み冷凍食品メーカーの食肉需要動向

1 .回答事業所の概要

 本年度調査では、調理済み冷凍食品メーカーの食肉需要動向を調査した。有効回答数は52事業所で、その88.5%が株式会社からの回答であり、有限会社は従業員規模が0〜49人規模の 2 事業所、農業、漁協などの協同組合が 4 組合であった。
 従業員数は、正社員106.5人、パート・アルバイト87.9人の計194.4人で、前年調査対象とした弁当・総菜メーカー(75.8%)ほどパート従業員の比率(45.2%)は高くなかった。(図 1 )

図1 調理済み冷凍食品メーカーの従業員数

 また、営業状況を整理すると、 1 日の操業時間は平均9.4時間、年間操業日数は268.5日と、月に2.4日しか休みを設定していなかった弁当・総菜メーカーほど高い稼動にはなっていない。
 年間出荷額をみると、107億740万円となっており、年間原料使用額に占める食肉原料の比率は28.3%であった。
 次に、生産したすべての調理済み冷凍食品の販売先は、35.3%が業務用、一般食品問屋、次いでスーパー、コンビニへの販売が22.8%、他の食品メーカーへの販売が15.1%となっており、外食、給食等業務用は13.7%であった。(図 2 )

図2 調理済み冷凍食品類の販売先

2 .食肉製品の製造・出荷

 回答の得られた52事業所について、食肉製品の製造・出荷の有無をみると、食品関連の製品を製造していたのは33事業所で、19事業所(36.5%)は製造していなかった。食肉製品の中では、豚肉製品を製造・出荷していたのが31事業所(59.6%)と多く、次いで鶏肉製品が28事業所(53.8%)、牛肉製品は22事業所(42.3%)であった。(図 3 )
 製造・出荷している商品数は牛肉商品68、豚肉商品64、鶏肉商品50の計182、このうち、外食、給食などの業務用向けの商品が牛肉商品では61(全牛肉商品に占めている比率89.7%)、豚肉商品では43(同67.2%)、鶏肉商品では40(同80.0%)と、一般小売り向け商品と量目(パッケージング)により内容的には共用しているケースが多いためか業務用商品のウエイトが高かった。(図 4 )

図3 食肉製品の製造・出荷しているとの回答比率


図4 食肉商品数と業務用向け商品数


 

3 .食肉類の需要動向

(1)食肉仕入れの有無名
 回答の得られた52事業所について、平成15年( 1 〜12月)における食肉類の仕入れの有無をみると、牛肉と豚肉は38.5%、鶏肉になると32.7%と、魚介類、農産物、米飯など、様々な冷凍食品を製造している関係から、弁当・総菜メーカーほど高い仕入れ事業所比率とはなっていない。(図 5 )

図5 食肉類の仕入れ事業所比率

(2)食肉類の仕入れ状況
 食肉類の仕入れが認められた事業所の年間仕入れ量は、牛肉1,151トン、豚肉2,633トン、鶏肉900トンと、豚肉の需要量(全体に占める比率56.2%)が最も多く、次いで牛肉(同24.6%)であった。(表 1 )
 また、使用している部位は、牛肉ではバラ、ひき肉、ももが、豚肉ではかた、ロイン・ヒレ、ももが多く、鶏肉になると、ももよりもむねの方が多かった。
 次に、それぞれの仕入れ先をみると、いずれも必要な部位がある程度限定されている関係から食肉加工メーカーが最も多く、次いで輸入食肉の利用から輸入商社が多い。(表 2 )

表 1  事業所当たり年間食肉仕入れ量と構成比の推移

表 2  食肉類の仕入れ先別事業所数・比率(複数回答)

 次に、原産国別の内訳をみると、牛肉はオーストラリア産が43.2%を占め、次いで乳用牛を中心に国産が17.1%、ニュージーランド産14.7%となっており、豚肉になると国産が32.4%を占め、次いで米国産が18.7%なっており、鶏肉では国産が66.9%、次いでブラジル産が12.5%であった。(図 6 )

図 6 - 1  牛肉の原産国 図 6 - 2  豚肉の原産国

図 6 - 3  鶏肉の原産国

 また、平成14年と比較した15年の仕入れ動向は、輸入牛肉と輸入鶏肉を除くといずれも「増加した」が「減少した」を20ポイント以上回っており、輸入豚肉では33.3ポイント上回っている。これらのことから豚肉需要がもっとも安定的に需要が拡大し、牛肉と鶏肉では国産の占めるウエイトが高まったといえる。(図 7 )

  さらに、今後の需要見通しについては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに「増加する」が「減少する」を上回っている。(図 8 )このことから今後 2 〜 3 年後については、米国産BSE、鳥インフルエンザなどの問題が終息し外食産業などの業務用需要の拡幅に対応し、食肉類の需要が高まるとの期待を含めた回答とみることができる。

図 7  食肉類の仕入れ動向 図8  今後の需要見通し


4 .米国産牛肉の輸入停止措置などへの対応状況

(1)米国産牛肉輸入停止への対応
 米国産牛肉の輸入が禁止されてからの対応をみると、全体では「輸入国の変更」との回答が 9 事業所(36.0%)と多く、次いで「牛肉商品を減少」が 7 事業所(28.0%)となっており、外食産業で回答が多かった「特別な対応なし」との回答は 6 事業所(24.0%)であった。(図 9 )

図9  米国産牛肉輸入停止措置への対応

(2)鳥インフルエンザへの対応
 同様に、平成15年に国内外で発生した「鳥インフルエンザ」への対応をみると、全体では「特別な対応なし」との回答が10事業所(34.5%)みられ、何らかの対応を行った場合の内容としては、「国産に切り替え」が 9 事業所(31.0%)、「輸入国変更」が 8 事業所(27.6%)となっている。(図 10 )

図10 鳥インフルエンザへの対応

(3) 国産牛肉のトレーサビリティ対応
 次に、食の安全・安心への消費者の関心が高まっている中で、原料肉や製造した商品の「トレーサビリティ」の取り組み状況がどのようになっているかをみると、「既に実施」との回答が 7 事業所(35.0%)みられ、準備中( 2 事業所、10.0%)を合わせると、食肉商品を製造している事業所の半数近くが取り組むことになることを示している。その反面、「取り組みの予定なし」との回答も 5 事業所(25.0%)と 4 分の 1 みられた。(図 11 )

図11 国産牛肉トレーサビリティの取り組み

5 .調理済み冷凍食品メーカーのヒアリング結果概要

 消費者の安全・安心への関心が高まる中で、外食産業などの業務用実需者からも仕様書発注などで生産を依頼するなど食肉加工製品の品質管理に関する要求度が高まっている。一方、多様な原料、複雑な工程による多種・多様な製品を生産する調理済み食品メーカーでは、これに対するためにISO9000シリーズ(品質マネージメント)の取得、HACCPシステムの導入だけにとどまらず、原料の調達、製品の販売両面で品質を保証するさまざまなシステムを導入する動きがみられる。
 以下は、麺関連メーカー 1 社、餃子・焼売関連メーカー 3 社、レトルト関連メーカー 2 社、冷凍コロッケ、カツ、グラタンなどの冷凍食品を総合的に製造・販売するメーカー 4 社の計10社を対象に、主に安全性、品質管理の取り組みに関するヒアリング結果をまとめたものである。

(1)原料調達と安全の確保
 ヒアリングを行った10社は、社員数50人前後から同1,000人以上の大手企業まで様々で、品質に関する国際規格「ISO9000シリーズ」の認証を取得していた企業は10社中 5 社、製品の安全性を確保するためのHACCPシステムを導入していた企業は同 4 社だった。
 最近は、これらの企業の多くが自社ホームページ上で、製品や原料調達に関する基本的な考え方、品質管理、産地に関する情報を公開する傾向が強まっている。特にBSEなどの家畜疾病により、食の安全性に関するさまざまな問題が発生する中で、食に関係する多くの企業が、衛生管理・細菌検査・温度管理や設備に関する解説や法令順守の姿勢を公開することは珍しくないが、納入先である外食産業、スーパー、コンビニからも、この分野に関する自発的な取り組みが求められるようになっている。
 具体的には、「原料規格保証書」や「商品規格保証書」と呼ばれる、いわば原材料や商品の「履歴書」とも言うべきものを採用し、原料や製造方法、品質管理などに関する詳細な情報を整理するとともに、原料メーカー、納入先の両者で情報を共有することで、製品の安全性の確保やユーザー、消費者への迅速な説明に生かそうとするものである。今回ヒアリングした10社のすべてがこの「規格保証書」システムを活用していた。

(2)トレーサビリティへの取り組み
 ヒアリングした10社は、自社仕様の「原料(商品)規格保証書」を介して生産、および流通に関わる履歴を把握しており、その点ではトレーサビリティシステム導入に向けた自発的な取り組みが急速に進行中とも言える。
 トレーサビリティシステムは、生産・加工・流通・販売の各段階を通じて食品の履歴の追跡や遡及を目的とした仕組みであり、それ自体は衛生管理や品質管理を直接的に行うものではない。原料や製品の安全性を確保するためには、国の法令(食品衛生法、JAS法、景表法、計量法ほか)や地方自治体が定める条例や指導指針を順守しなければならないし、一般衛生管理プログラム、ISO9000シリーズ(品質マネジメント)の認証取得、HACCPの導入が求められるところである。
 農水産物や食肉類に関しても、上述の「原料(商品)規格保証書」に必要項目を記載することを取引条件としているところが多く、ある企業では、畜水産品に関して、畜水産品名、品種、部位、指定事項、動物用医薬品の名称、動物用医薬品の使用方法、休薬期間、動物用医薬残留規格、飼料中の残留農薬規格、そして購入・流通ルートの記載を求めている。
 輸入食肉類に関しては、国産食肉と同様、法令などが定める衛生管理面での規則の順守は言うまでもないことだが、具体的な生産者や牧場の特定までには至っていない。外食企業や生協、量販店などが生産履歴の情報公開を求めても、中間段階で重要な役割を担っている現地パッカーや輸入商社の積極的な協力がなければ、精度の高いトレーサビリティシステムの導入は不可能との見方が強い。ただ、オーストラリアに関しては日本企業(大手ハム・ソーセージ・メーカー) 2 社が現地に牧場を所有しパッカーも兼ねるなど、国産牛肉並みの生産・流通に関する履歴情報を確保しているようだが、その量は全需要を充足するには程遠く、輸入総量の20%にも満たないとのことであった。

外食産業の市場動向と食肉需要
1 .外食産業の市場動向
 平成15年の外食産業の売り上げ動向(市場規模)は、25兆269億円(前年比1.7%減)と推計され、長引く消費不況、デフレ経済などの影響から 6 年連続のマイナス成長となっている。
 飲食店部門は、新規出店による売上増加効果では既存店の売上低迷を支えきれなくなり、12兆4,085億円と1.6%のマイナスとなった。また、市場規模全体の13%のシェアをもつホテル・旅館関係は、パーティ、婚礼などの宴会需要低迷が続き 3 兆2,556億円(同3.6%減)、学校給食、社員食堂などの集団給食部門も、需要が堅調な病院給食(同0.1%増)を除くと 3 兆7,136円(同1.1%減)、居酒屋ビヤホール、料亭・バーなどの料飲主体部門も 5 兆4,029億円(同1.4%減)と、厳しい状況が続いている。
 ただし、低価格で利便性が高い弁当・総菜類が中心となっている料理小売業は 5 兆8,729億円(同1.1%増)と引き続き堅調な伸びとなった。しかし、好調とみられるこの分野も、数年前のような5%を上回るような高い伸びが見られなくなっている。
 このように、引き続き外食産業の経営環境は厳しく、これまでみられなかった企業の倒産や有力企業による不振企業の統合などの産業再編の動きが、さらに活発化する傾向を強めている。

2 .外食産業の食肉需要にみる特徴
 上述のような経営環境の中での平成15年における外食産業の食肉需要は、13年に発生した国内BSEによる大規模な牛肉離れが、同年に整備されたBSE全頭検査と危険部位の除去体制の整備により下半期から回復傾向を示し、平成15年も12月まではこの傾向が続いた。また、その回復過程で輸入量の増加に伴う関税率の引き上げ(輸入牛肉の関税に関する緊急措置。いわゆるセーフガード。)、アメリカでの肥育素牛価格の高騰、オーストラリアの干ばつによる飼料価格の高騰など、価格上昇要因が相次いだ。
 そして、同年の12月24日に米国BSE牛発見と報道が伝わり、米国からの輸入が停止されるとともに、国内外で「鳥インフルエンザ」が流行の兆しを見せた。
 このような動向を反映し、本年度調査(平成15年仕入れ)での牛肉仕入れ店舗比率も平成14年を6.0ポイント下回り、 1 店舗当たりの年間仕入量も1,326キログラムと14年(1,536キログラム)を下回り、13年(1,330キログラム)の水準となった。また、牛肉需要については、国内の安全対策が整備されたことを反映して、引き続き和牛を中心に国産牛肉の占める比率が幾分高まり、輸入牛肉でもアメリカ産からオーストラリア産の比率が高まったことも特徴的な動きといえる。
 豚肉については、仕入れ店舗比率は79.3%と平成14年(83.8%)を下回った、 1 店舗当たりの年間仕入れ量では安全性に関する懸念材料がなかったこともあり、国産豚肉を中心に2,131キログラムと14年(2,044キログラム)を上回る需要量となり、食肉需要量占める構成比を高めることとなっている。
 鶏肉についても、仕入れ店舗比率は81.9%と14年(82.1%)をわずかに下回ったものの、 1 店舗当たりの年間仕入れ量では牛肉需要を代替し1,843キログラムと14年(1,787キログラム)を上回る需要量となっていた。しかし、 1 店舗当たり年間食肉需要量では、牛肉仕入れ量の減少を豚肉や鶏肉では埋め合わせできず、5.210キログラムと14年(5,361キログラム)を下回る結果となった。
 なお、食肉類の仕入れ量の見通しについては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに「増える」との回答が多い。
 ただし、平成16年は年初から米国産牛肉の輸入停止措置、国内外での「鳥インフルエンザ」の発生など、食肉あるいは食肉を使用したメニュー、調理品の消費を低迷させる要因がはっきりしている。その意味では、ここでみられる需要拡大は、需要に影響する各種の問題が鎮静化し、米国産牛肉の輸入再開後には、このような傾向になって欲しいとの期待とみることができる。
 なお、今年の調査で設定した、米国産牛肉の輸入が停止されてからの対応に関する設問では、「特別な対応なし」との回答が多く、何らかの対応を行った場合の内容としては、「牛肉メニューを減」、オーストラリアやニュージーランドなどへの「輸入国変更」、豚肉や鶏肉などの「他の食肉に変更」に分かれた。また、「鳥インフルエンザ」への対応では「特別な対応なし」が半数を占め、何らかの対応を行った場合の内容としては、「輸入国の変更」、「国産に切り替え」が多かった。
 このように外食産業でも安全・安心への対応を進める必要が迫られている中で、「トレーサビリティ」の取り組みがどのような状況であるかをみると、「すでに実施」は14.2%、「準備中」が3.1%を合わせても17.3%に止まり、「取り組みの予定なし」(64.8%)が過半数を占めていた。
 中小零細な店舗が多い外食業界では、新たな費用を要する取り組みの浸透が弱いことを示している。

3 .調理済み食品メーカーの食肉需要にみる特徴
 平成16年度は、外食産業を構成する業種に加え、この部門や弁当・総菜メーカーなどに調理済み冷凍食材などを供給する冷食メーカーの食肉需要動向を調査した。
 回答事業所当たりの平均従業員数は194.4人、年間出荷額は107億740万円で、原材料使用額に占める食肉原料の占める比率は28.3%と、前年調査対象とした弁当・総菜メーカーよりもウエイトが低かった。また、食肉商品以外の商品を含めた全商品の出荷先としては業務用、一般食品などの問屋が多く、外食、給食などの業務用実需者への出荷は全体の13.7%であった。製造・出荷している平均商品数253種類に占める食肉商品は牛肉、豚肉、鶏肉ともに10%台にとどまった。食肉原料の仕入れについては、牛肉は回答事業所の38.5%が年間平均1,151トンを、豚肉は同38.5%が年間平均2,633トン、鶏肉は同32.7%が900トンを仕入れており、平成14年と15年の牛肉仕入れ動向の比較では国産が増加、輸入は減少したとの回答が多かった。豚肉は国産、輸入とも増加したとの回答が減少を上回り、鶏肉になると牛肉同様に国産は増加したが輸入は減少したとの回答が多かった。
 これら調理済み冷凍食品メーカーが使用している食肉は、牛肉の場合にはバラ、もも、ひき肉が多く、豚肉になるとかた、もも、ロイン・ヒレ、鶏肉はもも、むねが多い。このように用途により特定部位を利用することが多いこと、輸入食肉の利用が多いこともあり、主に食肉加工メーカーや輸入商社から仕入れている。
 今後 2 〜 3 年における食肉需要の見通しについては、牛肉、豚肉、鶏肉とも「増える」との回答が「減る」との回答を大きく上回っていた。上述のように、外食産業においても同様の見通しであったが、このように外食産業などの見通しを踏まえ、米国BSEや鳥インフルエンザ問題が終息することで食肉あるいは食肉商品への需要が回復することに期待する内容と思われる。
 米国でのBSEによる米国産牛肉輸入停止措置への対応は、外食産業で多かった「特別な対応なし」は 4 分の 1 にとどまり、「牛肉商品を減少」、「輸入国を変更」した事業所が多く、鳥インフルエンザへの対応では、「特別な対応なし」が 3 分の 1 、次いで「国産に変更」、「輸入国変更」が多くみられた。
 また、国産牛肉のトレーサビリティへの取り組みは、「既に実施中」、「準備中」が合計45%、「検討中」を含めると65%になり、かなり前向きな内容となっている。
 ただ、ヒアリングの概要で述べているように、ほとんどの事業所が原材料や商品の「履歴書」とも言うべき「規格保証書」を原料仕入れと販売の両面で活用し、実質的に品質の保証に努めている。

外食産業の推計食肉需要量の推移
 平成15年の外食産業での食肉需要量を推計すると、外食産業全体の牛肉推計需要量は34.7万トンと推計され、推定出回り量に対する比率は、44.1%から41.2%に低下した。(表 3 )

表 3 牛肉の年間推計需要量と構成比の推移
注1:表 3 〜 5の 推定出回り量は、独立行政法人 農畜産業振興機構調べ。部分肉ベースの牛肉、豚肉、鶏肉を精肉換算(牛肉90%、豚肉90%、鶏肉77%)した。


 豚肉は、西洋料理店、中華料理店、一般食堂、酒場・ビヤホール、料理品小売業で仕入店舗比率の上昇や店舗当たり仕入れ量が増加により需要量が増加した。以上の結果、平成15年における豚肉の年間推計需要量は、41.9万トンとなり、推定出回り量に対する比率は28.8%となった。(表 4 )

表 4  豚肉の年間推計需要量と構成比の推移

 鶏肉は、日本料理店、中華料理店、かっぽう・料亭、酒場・ビヤホール、料理品小売業では、店舗数、仕入れ店舗比率の上昇、店舗当たり仕入れ量の増加などにより需要量が増加したが、そのほかの業種は減少した。以上の結果、平成15年における鶏肉の推計需要量は67.8万トンと推計され、推定出回り量に対する比率は51.0%となった。(表 5 )

表 5  鶏肉の年間推計需要量と構成比の推移

<食肉需要量の推計方法>

 
平成15年の食肉類の総需要量は、平成14年のアンケート調査で得られ食肉類別1店舗当たり仕入れ量(加重平均値)を原単位とし、第 1 に、外食産業を構成する業種別店舗数がどのように変化したか、第 2 に、これらの店舗のうち食肉類を仕入れた店舗がどのように変化したか、第 3 に、食肉類の種類別に仕入れた店舗のうち、「増加した」あるいは「減少した」店舗がどの程度みられたか、第 4 に、「増加した」あるいは「減少した」店舗では、仕入れ量が前年と比較しどの程度増減したかにより推計した。


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