1月の需給概要

調査情報部調査情報第一課

国内の主要畜産物の短期需給動向を毎月トレースします
・原データは、巻末の参考資料を参照してください。
・()内の数値は、対前年増減率です。

  • ◇牛 肉 輸入量、3カ月ぶりに前年同月を上回る

     1月の輸入量(部分肉ベース、煮沸肉、ほほ肉、頭肉含む)は、34,609トン(22.2%)となり、3カ月ぶりに前年同月を上回った。国別では、豪州が29,626トン(16.6%)、ニュージランドが3,535トン(52.3%)、輸入が再開された米国が622トン、カナダが4トンとなっている。

     部位別では、特に供給不足状態が続くばらが、7,310トン(32.0%)となり、増加が顕著となった。
  • ◇豚 肉 17年の国産物加工仕向け肉量は、前年に比べ7.3%減少

     (社)日本ハム・ソーセージ工業協同組合の調査による17年(1〜12月)の豚肉の加工品仕向肉量は、40万7千トンとなり前年を4.1%下回った。内訳は国産物7万5千トン、輸入物33万2千トンとなり、それぞれ前年を7.3%、3.4%下回った。特に加工に仕向けられる国産物の減少は大きく、豚肉の価格が高水準にあったことが影響したものと思われる。
  • ◇鶏 肉 鶏肉輸入品在庫量、さらに積み増し

     1月の鶏肉輸入量は43,558トン(27.9%)と前年同月を大幅に上回った。

     最近の輸入品の推定出回り量は、1カ月当たり3万トンをベースに推移していることから、輸入品が積み増しされ、その推定期末在庫量は111,983トンに上った。これは、前年同月を49.3%上回り、前月に比べ13,551トン増加した。

     推定期末在庫量は、10カ月連続で前年同月を上回っており、これは、実需者が世界各地でまん延している鳥インフルエンザが主要輸出国に広がることを懸念し、加工品原料などの確保に努めているためと推測される。
  • ◇鶏 卵 17年第4四半期の生産量、前年同期を0.5%下回る

     2月17日に公表された鶏卵流通統計によると17年第4四半期(10〜12月)の鶏卵生産量は、630,212トンと前年同期を0.5%下回った。

     また、17年(1〜12月)の鶏卵生産量は、2,461,626トン(▲1.2%)となり2年連続で、前年を下回った。

     一方、今後の採卵用めすひなの出荷見通しは、2月は前年同月比91%、3月は同92%、4月は同83%となっており18年の夏以降の生産量も前年を下回るものと見込まれている。
  • ◇飼 料 とうもろこしの輸入量、前年同月を下回る

     1月の飼料用とうもろこしの輸入量は、米国が851,518トン(▲2.1%)、中国が32,797トン(▲24.5%)、アルゼンチンが5,117トンとなり、全体では889,472トン(▲2.9%)と2カ月連続で前年同月を下回った。一方、輸入価格(CIF)は、16,528円/トン(3.3%)と前年同月を2カ月連続で上回った。


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