◎地域便り


宮崎県 ●エコフィードを利用した宮崎県産銘柄豚肉のブランド化に向けて

宮崎県/岩切 正芳



観音池ポーク生産組合出荷豚の枝肉調査

 宮崎県畜産試験場川南支場では、昨年度から宮崎大学農学部と都城市の高城町観音池ポーク生産組合などと連携して、パンくず給与によるおいしい豚肉の生産の試験に取り組んでいる。昨年度の試験は、エコフィードの給与時期の違いによる肉質への影響の試験を行った。エコフィードについては、コンビニエンスストア系列の食品工場から排出されたパンの食品残さとおからの残さを6:4の割合で混合し、ビタミン・ミネラルを添加し、飼養標準に基づいて栄養調整したものを用いた。その結果、このエコフィードを体重約70キログラムからの肥育後期に給与することで、発育はやや劣るものの、低コストで高品質の豚肉を生産できることがわかった。今年度の試験は、パンくず主体のエコフィードと配合飼料の混合割合を変えた飼料を体重70キログラムから給与し、給与飼料の中にエコフィードがどのくらいあれば高品質の豚肉を生産することができるかという試験を行っているところである。

 また、現地の実証試験として、宮崎県産業支援財団の平成18年度産官学連携新技術実用化共同研究委託事業により、高城町観音池ポーク生産組合のうち3名の生産者が、パンくず主体のエコフイードを100%給与した銘柄豚肉生産に取り組んでいる。宮崎大学が枝肉の品質調査分析、畜産試験場川南支場と北諸県農業改良普及センターが発育および枝肉調査を分担して生産組合の技術支援を行っている。9月中旬に初めての枝肉出荷となったが、暑い時期の肥育であって、肥育期間がやや伸びたものの枝肉各部のバランスがよくロース芯にもサシが入っており、立派な枝肉に仕上がっていた。その翌日には、観音池ポーク生産組合が直販店で来客に肉の試食やアンケート調査を行ったが、大変味も良く、評価は上々であった。同組合では、さらに販売の実態調査と消費者のアンケート調査を行い、エコフィードのよさをPRしていく。

 今後は、地元で産出する焼酎かすなどの新しい食品製造副産物の利用を含め、副産物に潤沢に含まれることが期待されるビタミン類についてその含量を把握し、既存のエコフィードの飼料価値および資源循環上の価値を向上する試験にも取り組む予定である。


一般の豚肉(左)とエコフィード給与による霜降り豚肉(右)

観音池生産組合エコフィード豚肉の試食会


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