需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

成分調整牛乳の生産量は、前年同月を大幅に上回る


◇絵でみる需給動向◇


  農林水産省「牛乳乳製品統計」によると、平成20年5月の飲用牛乳等の生産量は、前年同月をやや下回る338,960キロリットル(前年同月比3.7%減)となった。20年2月の生産量を閏年換算すると、16年8月以降、46カ月連続で前年同月を下回っている。内訳を見ると、牛乳生産量、加工乳・成分調整牛乳ともに前年同月を下回って推移しており、5月の生産量はそれぞれ302,382トン(同3.7%減)、36,578トン(同4.1%減)となった。総務省「家計調査報告」を見ると、5月の1人当たり牛乳購入数量は、前年度同月を3.4%下回った。

 一方、加工乳・成分調整牛乳のうち、成分調整牛乳の生産量は、昨年度以来、好調に推移している。健康志向などを背景とした低脂肪牛乳への需要の高まりが要因の一つと考えられ、成分調整牛乳の5月の生産量は、前年同月を大幅に上回る21,294キロリットル(同18.5%増)となった。成分調整牛乳と同様に、昨年好調に推移した乳飲料の生産量は、4月以降、2カ月連続で前年同月を下回り、106,747トン(同4.5%減)となった(図7)。色物乳飲料については、脱脂粉乳など原料価格の高騰などが生産量に影響を与える可能性もあるが、昨年の生産量増加を支えたチルドカップコーヒーへの需要が今後も見込まれることから、市場の動向が注目される。

図7 牛乳等生産量 前年同月比の推移


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