需給動向 海外

◆飼 料◆

小麦貿易量は記録的、粗粒穀物のパイを食う


◇絵でみる需給動向◇


粗粒穀物貿易量が減少した分、小麦貿易量は増加

 米国農務省海外農業局(USDA/FAS:Grain:World Markets and Trade(2008年10月))によると、2008/09年度における世界全体の小麦貿易量(7月〜翌年6月)は、記録的な増加となり、前年度を6.9%上回る1億2,347万トンが見込まれており、飼料向け、食料向けとも増加としている(図1)。

図1 小麦輸出量

 USDAは、飼料向け増加については、(1)2008/09年度の小麦生産量が過去最大になると見込まれることから小麦価格が下落したこと、また、(2)黒海周辺の穀倉地帯では、降雨などによるダメージを受けたことで、EU(27カ国、以下同じ。)、ロシア、ウクライナなどから、飼料向け用途へ回る低品質小麦の割合が高まったことから、飼料向け貿易量が増加しているとの見方を示し、この結果、トウモロコシ、ソルガムなどの粗粒穀物は、相対的に割安となる小麦に一部切り替えられていると指摘している。

 食料向け小麦貿易量の増加については、中東諸国での不作によるためとしており、特にイランでは、小麦の輸入量は急拡大し、昨年度の20万トンから本年度は450万トンが見込まれている。

 このため、トウモロコシ、ソルガムなど粗粒穀物の貿易量(10月〜翌年9月)は、これまで小麦の不作から拡大していたが、2008/09年度については、小麦とは対照的に減少し、前年度を14.0%下回る1億913万5千トンが見込まれている(図2)。

図2 世界の粗粒穀物と小麦貿易量の推移

 USDAは、粗粒穀物の貿易量が減少した主要因として、EUでの小麦、トウモロコシ、大麦などの生産量の増加を挙げている。

 また、韓国、イスラエルの飼料向け輸入は、トウモロコシから割安な低品質の小麦に動いており、DDG(トウモロコシの発酵残さ)の需要も減少していると指摘している。


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