海外トピックス


降雨不足により穀物生産量が減少見込み(アルゼンチン)



パンパ東部を中心に降雨不足の地域が拡大

 アルゼンチンでは春に降雨不足が続き、大豆を中心には種の遅れが見られたが、12月上旬にまとまった降雨があったことから、は種が進められた。しかしながら、以降も降雨不足が続いていることから、2008/09年度の穀物生産量の減少が懸念されている。

 以下の図はアルゼンチン農牧漁業食糧庁(SAGPyA)が「週間報告」において公表した、農地のひび割れなど深刻な降雨不足が見られる地域を印で示したものである。1カ月前に比べて、パンパ東部を中心に降雨不足の地域が拡大していることが分かる。

 降雨不足が続く中、米国農務省(USDA)が2月10日に発表した2008/09年度の穀物生産量の予測を見ると、これまでの予測からトウモロコシ、大豆とも単収は約1割減となり、収穫面積も減少することから、収穫量はトウモロコシ1,350万トン(従前予測から18%減)、大豆4,380万トン(同12%減)と見込んでいる。なお、今月以降も降雨不足は続くと予測されている。

図 降雨不足の地域
表 アルゼンチンの主な作物の生産状況

不満が高まる生産者

 このような状況の中、アルゼンチン政府は
(1)降雨不足が続くため、牧草地の生産性も低下しており、小規模経営を中心に飼料不足の問題が発生している。このため、と畜最低重量を生体牛280キログラムとしたSAGPyA決議65/2008の適用を7月1日まで180日間延期し、と畜最低重量を生体牛260キログラムとすること
(参考:http://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/2008/may/gravure.htm
(2)上図で示した10州に対し、総額2.3億ペソ(60億円、1ペソ=26円)の災害対策を行うこと
(3)農業機械の購入のため年利8%の低利融資を行うこと
などの農業生産対策を発表したところである。

 しかしながら、これらの対策の発表後も生産者の不満は解決されず、降雨不足対策として輸出税の撤廃を訴える関係者も増えている。


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