需給動向 国内

◆牛 肉◆

1月の肉用子牛取引価格は、各畜種とも高値を維持


◇絵でみる需給動向◇


 当機構調べによる23年1月の肉用子牛取引価格を見ると、黒毛和種は、雌雄平均1頭当たり40万9千円(前年同月比11.6%高)と前月より9千円値下がりしたものの、2カ月連続で40万円を上回った。年末の堅調な枝肉相場を反映して出荷頭数が増加し、空き牛舎への子牛の導入が活発となったため、相場が強もちあいであったと考えられる。

 交雑種は同28万2千円(同22.0%高)と19年1月以降連続して前年を上回って推移している。これは、枝肉相場が堅調に推移していることに加え、出生頭数が減少しているため高値基調が継続しているものとみられる。

 ホルスタインは、前月より2千円ほど値下がりしたものの、同9万2千円(同5.0%高)と前年をやや上回った(図1)。

図1 肉用子牛取引価格の推移(前年同月比)
資料:農畜産業振興機構調べ

 このように子牛の価格が全畜種とも22年9月以降ほぼ上昇傾向で推移している中、初生牛について見ると、乳用種の取引価格は4万4千円(同40.7%高)と18カ月連続で、交雑種も13万8千円(同19.2%高)と24カ月連続でいずれも前年を上回った。

 子牛の購買を左右する枝肉価格は、回復する材料に乏しく、当面は厳しい相場展開が予想される。今後、子牛価格にどのように反映されるか動向を注視していく必要があろう。


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