需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

脱脂粉乳、バターの推定出回り量、好調に推移


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省「牛乳乳製品統計」によると、平成23年1月の脱脂粉乳生産量は、前年をかなり大きく下回る14,198トン(前年同月比14.3%減)と9カ月連続の前年割れ、推定期末在庫量(機構調べ)は前年同月をかなりの程度下回る6万1千トン(同6.8%減)と前月に22カ月ぶりとなる前年割れとなり、当月においても引き続き前年割れとなった。推定出回り量は、前年同月をかなり大きく上回る10万9千トン(同11.2%増)と8カ月連続で前年を上回った。一方、在庫水準が引き続き高いため、大口需要者価格は、低下傾向で推移しており、1月は25キログラム当たり14,564円(同2.8%安)となった。

 バターの生産量は、前年をかなり大きく下回る7,141トン(前年同月比13.1%減)、推定期末在庫量は前年同月を大幅に下回る2万3千トン(同30.9%減)と5カ月連続して2ケタでの減少となった。推定出回り量は5千7百トン(同9.3%増)とかなりの程度前年を上回った。バターの大口需要者価格は、前月より11円上昇したものの、前年同月比で1.8%安のキログラム当たり1,062円となった(図5)。

図5 バター及び脱脂粉乳の在庫量の推移(対前年増減率)
資料:農林水産省生産局畜産部牛乳乳製品課調べ

 こうした状況の中、中央酪農会議は2月、23年度の生乳計画生産について公表した。これによると、生乳の供給目標数量はJミルクの国産生乳需要予測に基づき、前年度比2.2%増の693万4千トンとされた。

 中酪は、牛乳等向けは引き続き減少傾向で推移する一方で、乳製品向けはやや増加すると予測し、この結果、生乳需要量全体では22年度と同程度の水準となると見込んでいる。


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