トウモロコシ価格の上昇で、フィードロット導入頭数は低水準で推移


◇絵でみる需給動向◇


● ● ● フィードロット飼養頭数は、前年同月比4.4%減 ● ● ●

 米国農務省(USDA)によると、全米のフィードロット飼養頭数(収容能力が1,000頭以上規模)のうち約9割を占める主要7州(アリゾナ、カリフォルニア、コロラド、アイオワ、カンザス、ネブラスカ、テキサス州)の2007年3月のフィードロット飼養頭数は、前年同月比4.4%減の1,011万9千頭となった。(左図参照)

 また、同年2月の肥育素牛のフィードロットへの導入頭数は、同2.1%増の143万3千頭となった。フィードロットへの導入頭数は、2006年9月より前年同月を下回って推移しており、2月はわずかに前年同月を上回ったものの140万頭台の低水準で推移している。

フィードロット導入頭数の推移
資料:NASS/USDA「Cattle Feed」
注:主要7州における収容能力1,000頭以上のフィードロット への導入


● ● ● 値下がりが続く肥育素牛価格 ● ● ●

 飼料穀物価格の値上がりから、フィードロットが飼料コストの負担を抑えるため、生体重の軽い肥育素牛の導入を控えており、肥育素牛価格は2006年10月以降前年同月を下回って推移しており、2006年通年では前年比0.2%安の100ポンド当たり117.7ドル(キログラム当たり309円:1ドル=119円)となった。2007年も同様の傾向が続いており、同年3月は前年同月比4.8%安の100ポンド当たり119.5ドル(同314円)となっている。

肥育素牛価格の推移
資料:USDA「Livestock, Dairy, and Poultry Outlook」


● ● ● 粗飼料不足により、子牛のと畜頭数は増加傾向 ● ● ●

 一方、子牛生産農家では、気象条件の影響で粗飼料不足の状態が続いているため、子牛のと畜頭数が増加傾向にあり、2006年10月以降前年同月を上回って推移している。特に2007年に入ってからは1月、2月ともにそれぞれ同33.9%増の7万4千頭、同26.9%増の6万7千頭の高水準を記録した。

子牛のと畜頭数の推移
資料:NASS/USDA「Livestock Slaughter 2006 Summary」
NASS/USDA「Livestock Slaughter」



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