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対欧米牛肉輸出における新たな展開(アルゼンチン)



【ブエノスアイレス駐在員 玉井 明雄 11月24日発】アルゼンチン農牧水産
食糧庁によれば、99年上半期(1〜6月)の牛肉輸出は、輸出量(枝肉ベース)
で約16万4千トン、輸出額(FOBベース)で約3億4百万ドル(約334憶円
:1ドル=110円)となった。輸出量の国別シェアでは、EU38%、米国23
%、チリ19%、ブラジル3%、その他17%であった。EUと米国を合わせた輸
出シェアは、輸出量で約6割、輸出額で約7割を占める。
  
 EUは、アルゼンチンに対し、生鮮冷蔵および冷凍牛肉における関税割当枠であ
る高級牛肉枠(ヒルトン枠)などの輸出を認めているが、ひき肉および調製品につ
いては、製造過程において、サルモネラ菌、大腸菌などの腸内細菌による感染の可
能性が高いこと、原料の出どころを証明する体制が十分ではないことなどを理由に、
これまで輸出を認めていなかった。また、これには、第3国との競争を避けたいと
いうEU 加盟国内の食肉業者による意向も働いていた。
  
 アルゼンチンは、同国食肉産業の利益を考慮し、94年以降、EUに対し、ひき
肉および調製品の輸出を認めるよう働きかけを行っていた。
  
 こうした中、アルゼンチンにおける食肉の衛生管理体制に対する信頼性への高ま
りなどを受け、EUは、10月15日付けの理事会決定(99/710/EC)に
基づき、EU加盟国によるひき肉および調製品の輸入が許可されたアルゼンチンの
食肉加工施設のリストを発表した。同リストの掲載内容は以下の通り。

業 者 名

地区名

州 名

SWIFT ARMOUR S.A.

V. Gdor. Galvez

Santa Fe

QUICKFOOD S.A.

Martinez

Santa Fe

QUICKFOOD S.A.

San Jorge

Santa Fe

FRYMAT S.A.

Santa Fe

Santa Fe

COCARSA S.A.

San Fernando

Buenos Aires

RIOPLATENSE S.A.

Gral. Pacheco

Buenos Aires

FINEXCOR S.A.

Bernal

Buenos Aires

CEPA S.A.

Pontevedra

Buenos Aires

ARRE BEEF S.A.

Perez Millan

Buenos Aires

MC KEY ARGENTINA S.A.

Garin

Buenos Aires

 この理事会決定を受け、クイックフード社は、10月25日、牛肉を100%使
用したハンバーガーパティ約10トンをドイツ向けに輸出した。今後、同社は、年
間約1千トンを目標に輸出を行う意向があると現地報道は伝えている。
  
 一方、対米輸出においては、10月24日、農畜産品衛生事業団(SENASA)
が管理するアルゼンチンアンガス牛肉認定プログラムにより認定を受けた牛肉1ト
ンが、アルゼンチンブリーダーズアンドパッカーズ社から輸出された。これは、9
月下旬の米農務省による同プログラムの承認を受けて行われたものである。
  
 アルゼンチンの食肉業界では、こうした動きは、同国の食肉の衛生管理体制が対
外的に評価されていることを裏付けるものであり、また、今後の牛肉輸出の販路拡
大へとつながるものであるとみており、同国牛肉輸出のさらなる発展が期待されて
いる。


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