ALIC/WEEKLY


鶏卵表示の全国基準策定(豪州・NZ)



【シドニー駐在員 幸田 太 3月15日発】豪州およびニュージーランドの関係
閣僚で構成される農業資源管理評議会(ARMCANZ)は3月9日、鶏卵パッケ
ージに、採卵鶏の飼養形態を表示する旨を決定した。

 その内容は、現在流通している鶏卵のパッツケージについて、採卵鶏の飼養形態
を@ケージ飼養A鶏舎飼養B放し飼いの3つに大別しそれを明記するというもので
その詳細は次の8項目に整理される。

@適用範囲:小売される殻付き卵に限定(液卵は除く)、小売用パック(収縮包装
とキートレイ包装を含む)

Aラベル位置:飼養形態を表示しているラベルは、棚に並べられた場合、消費者か
ら見える面に示されなくてはならない。

B飼養形態を示す用語:@の摘要範囲で示した鶏卵には飼養形態を示す次の用語を
使用しなくてはならない。

 ア Cage eggs(ケージ卵)
 イ Barn Laid eggs(舎飼卵)
 ウ Free range eggs(放し飼い卵)

C印刷活字:飼養形態を示すラベルに使用されるフォントは6ミリの高さ以上

D文字スタイル:Helvetica,Arialなどのフォントで、文字と背景の色に明瞭なコ
ントラストを付けなければならない

E生産システムの定義:動物福祉に基づく鶏卵生産システムの実施規約をカートン
に表示

F生産形式:菜食、有機の表示など

G販売基準:差別化商品の販売促進やブランドの使用は、この全国基準に則して行
わなければならない。

 この決定がなされた背景には、鶏卵に対し、採卵鶏の飼養形態の一律表示を行う
ことで、偽表示防止および動物愛護の認知と消費者の興味を引き付けることがある。
また、将来的に実行される鶏卵品質保証プログラムの一部として、ラベル表示を早
期に定着させる意図があると思われる。さらに、今後ラベル表示の適正実施につい
て第三者機関の検査が予定されている。

 豪州鶏卵産業協会(AEIA)のヒュー会長は、ラベル変更に要する経費として、
消費者がカートン当たり1〜2豪セント(約0.6〜1.2円:1豪ドル=60円)を負担
する形になるが、消費者自身が購入する鶏卵の生産方法を熟知でき、結果として利
益を得られることとなるだろうと述べている。

 AEIAによると、豪州の鶏卵生産は、生産者数506戸、採卵鶏1,300万羽、年間
採卵数35億4千万個、年間生産量15万5千トン、生産額2億7,400万豪ドル(約164
億4千万円)となっている。生産額を州別に見ると、ニューサウスウェールズ(N
SW)州が1億2,300万豪ドル(構成比44.7%)、ビクトリア州が5,800万豪ドル
(同21.0%)クィーンズランド州3,800万豪ドル(同13.3%)、NSW州が全体の
約半数となっている。また、飼養形態別の生産高比率は、ケージ飼いが約92%、舎
飼いは、同2.5%、放し飼いが同5.5%、となっている。また、生産者数で見ると放
し飼いを行っている生産者が250戸で全豪生産者数の約半数となる。

 ARMCANZは、昨年8月に採卵鶏のケージ飼養のケージ規格等について検討
がなされたことで記憶に新しい。

 これらの決定事項については、当面生産者の自主的対応とするものの、今年8月
のARMCANZ会議で義務化について最終決定を行った後、正式実施される見込
みである。


元のページに戻る