牛乳・乳製品


生乳生産は減少傾向

 生乳生産は、平成3年4月以降前年水準を下回って推移し、6月も前年同月を1.3%
下回った。北海道、都府県別には、北海道は前年水準を上回っているのに対し、都
府県は2年10月以降前年水準を下回っている(図1)。

 これを季節調整済み値でみると、3年春以降は、北海道の横ばい傾向、都府県の
大きな減少傾向により、全体としては減少傾向で推移している(図2)。

 7月の生産は、北海道は前年同月比で104%を超えた模様であるが、都府県の回復
の遅れから、全体としては前年水準を下回るものと思われる。

飲用牛乳の生産は前年水準を下回るが需要は好調

 飲用牛乳の生産は、前年水準を上回って推移してきたが、6月の生産は前年同月
を1.4%下回った。しかし、これは生乳不足も影響しているものとみられ、メーカ
ーによってはユーザーが必要とするだけの量を出荷できなかったところもあり、飲
用需要は引き続き好調に推移しているものと思われる。

ひっ迫続く乳製品需給

 好調な飲用需要と伸び悩む生乳生産にともない、3年度も乳製品向け処理量は、
引き続き前年水準を大きく下回り、6月は前年同月比4.9%減となった。なお、全粉
乳、れん乳の生産が大きく伸びたこともあり、主要乳製品の生産は前年水準を大き
く下回り(6月バター前年同月比84.2%、脱脂粉乳同89.2%)、卸売価格も堅調に
推移している(図3、4)。

バター、脱脂粉乳6月に放出、7月に輸入手当

 このような状況から、事業団は、5月の脱脂粉乳の放出に続き、6月にバター2,0
39トン、脱脂粉乳5,537トンの放出、7月にバター1,495トン、脱脂粉乳5,709トンの
輸入手当を行った。


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