鶏肉


(1) 消費

 横ばい傾向で推移

・ 近年、鶏肉の消費(推定出回り量)の伸び率は豚肉同様鈍化しており、2年度
 計では前年とおおむね同水準で推移した(前年度比100.2%)。3年4月の消費は、
 牛肉の販売促進により減少が見込まれたものの結果的には前年をわずかに下回る
 にとどまり、5月も同様に推移している(前年同月比99.7%)(図28)。

・ 鶏肉消費の約3割を占める家計消費は、2年度計では前年をわずかに下回り(前
 年度比97.3%)、3年4月も前年をわずかに下回った(前年同月比98.0%)(図28)。

  加工仕向量は、2年3月以降鶏肉加工品の生産が総じて低調なことから、2年度
 計では前年をやや下まわった(前年度比98.6%)。しかし、3年1月以降は、前年
 を上回っており、4月も同様に推移している(前年同月比104.5%)。

(2) 生産

 引き続き減少傾向

・ 鶏肉の生産は、2年度はわずかに前年を下回り(前年度比98.9%)、3年度に入
 っても減少傾向は続き、5月も前年を下回った(前年同月比95.4%)(図29)。

・ 同様に、季節調整済み値でみると、2年以降減少傾向で推移している(図30)。

・ ブロイラー用ひなの出荷羽数は63年度以降は前年を若干下回って推移しており
 3年度に入り4月は前年をわずかに上回ったものの、5月は再び前年をわずかに下
 まわった(前年同月比97.5%)。

・ 農林水産省統計情報部によれば、6月、7月及び8月のブロイラー用ひな出荷羽
 数はそれぞれ前年同月に比べ97%、98%、94%と見通しており、また、6月7月及
 び8月のブロイラー出荷羽数はそれぞれ前年同月に比べ97%、98%、97%と見通
 している。

(3) 輸入

 増加傾向で推移

・ 鶏肉の輸入は、2年度は、月によって大きなバラつきはあるものの概ね前年並
 み水準で推移した(前年度比100.2%)、3年度に入り4月は前年に比べやや上回
 った程度であったが、業務用、外食等の需要が好調なことから、5月の輸入量は
 大幅に増加した(前年同月比132.9%)(図31)。
 
・ AA食肉協議会によれば、6、7月の輸入は、両月とも27千トンを見込んでいる。

・ 4月末在庫は、49千トンと前月に比べ約4千トン増加した(図32)。

(4) 価格

 強含みで推移

・ 57年度以降下落していた卸売価格(東京と体「大」)は、元年度に上昇に転じ、
 2年度に入っても強含みで推移した。3年5月は、257円/kg(前年同月比111.3%)
 と4月同様引き続き強含みで推移している(図33)。

・ 6月の卸売価格は、速報値(高値・安値の単純平均)によると222円/kg(前年
 同月比121%)となっている。


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