★ 事業団通信


指定助成対象事業の内容と当事業を活用した法人の紹介

助成部


 畜産振興事業団は、指定助成対象事業で各種の補助又は出資を行っておりますが、
その概要と活動状況等について御紹介します。

畜産振興事業団が行う指定助成対象事業

 「畜産物の価格安定等に関する法律」は昭和36年に制定されましたが、その法
律の重要な柱として畜産の振興に資するための事業を対象として助成することとさ
れています。

 この事業で補助又は出資のできる範囲が、以下のとおり同法の中で定められてい
ます。

・国内産の牛乳を学校給食の用に供する事業
・主要な畜産物の流通の合理化のための処理若しくは補完の事業
・畜産の経営若しくは技術の指導の事業
・肉用牛の生産の合理化のための事業
・その他の畜産の振興に資するための事業

指定助成対象事業と国が行う補助事業との関係

 国は畜産総合対策等の補助事業を実施していますが、指定助成対象事業は民間に
おける自主的な畜産振興のための取り組みを助長することを旨として次の分野を対
象としています。

・国が直接実施する補助事業としては馴染みがたい事業
・国の補助事業を補完、円滑化するための事業
・畜産をめぐる諸情勢の変化に対応して緊急に行う事業

平成3年度指定助成対象事業の内容及び財源

 平成3年度は食肉、酪農等の生産の振興、合理化、流通の改善、消費拡大等を重
点として新規事業での創設又は拡充を図っています。

 なお、事業の財源としては平成2年度までは主として輸入牛乳の売買差益金を充
当してきましたが、御承知のように本年4月1日から牛乳の輸入枠を撤廃し輸入の
自由化に踏み切りましたので、本年以降は差益金に替わって牛肉の関税収入が主な
財源になります。

平成3年度指定助成対象事業の対策別補助額
                   (平成3年6月1日現在)
                      (単:百万円、%)
区分 生産対策 経営対策 流通消費対策
食肉関係 (25.5)
10,547
(32.0)
13,283
(42.5)
17,589
(100.0)
41,419
酪農関係 (60.4)
7,211
(39.6)
4,725
(100.0)
11,936
(58.2)
31,041
(41.8)
22,314
(100.0)
53,355
* 食肉関係の経営対策等の中に酪農関係分も計上されています。

指定助成対象事業を実施する場合の留意点

 指定助成対象事業は国の施策を促進、補完するものであること、加えて、「補助
金等に係る予算の執行の適正化に関する法律」の適用を受けることからもより適正
な事業の執行が望まれます。仮りに補助事業の目的に反して利用したり、導入した
機械、施設等を無断で譲渡した等の場合は補助金の返還はもとより、場合によって
は刑法上の罰則が適用されます。

※ 以上のように畜産振興事業団は、公益法人、農協、農業生産法人等に補助又は
 出資を行っていますが、今回は公益法人である社団法人全国牛乳普及協会の活動
 状況を御紹介します。

   社団法人 全国牛乳普及協会                         
   〒102 東京都千代田区一番町22−1                 
           一番町セントラルビル                  
   TEL 03−3262−7181

※ 公益法人としての同協会は、生乳生産者、乳業者及び牛乳販売業者が一体とな
 って牛乳・乳製品の消費普及を推進し、国民の食生活の向上に資するとともに、
 我が国の酪農、乳業の発展を図るために指定助成対象事業として次のような事業
 を展開しています。

 牛乳乳製品消費拡大対策事業

※ 同協会が指定助成対象事業とし実施している牛乳乳製品消費拡大対策事業のう
 ち、その主要なものを御紹介します。
消費拡大基礎事業
● モニター活動

● 消費動向調査
  消費拡大のための方策を総合的に探る基礎資料として、一般消費者の消費動向
 調査を実施。
   報告書300部
   ダイジェスト版4千部作成配布。

● 販売ルート拡大調査
  牛乳の新たな販売先、販売方法等の販売チャンスを究明するための調査を10
 地域で実施。
   報告書900部作成配布。
知識普及事業
一般向け知識普及
● 新聞広告
   牛乳のイメージ広告(全5段)
   掲載紙:全国紙、ブロック紙、地方紙、業界紙(57紙)
   掲載日:平成2年10月14日

● テレビ番組提供
 ○ 全国向け生CM90秒
 ○ 牛乳乳製品についての知識と利用料理の情報を提供
 ○ 平成2年10月〜3年3月
 ○ 31局52回延1,612回

● パンフレット
  「モー君の健康レポート」250千部、「モー君の料理レポート」220千部、
 「ミルクQ&A」250千部、「ミルクバー物語」220千部、「パワーアップ
 のためのスポーツ栄養学」三ツ折300千部を作成配布。
専門家向け知識普及
● 医師向けガイドブック
 ・ カルシウム
 ・ 乳酸菌
 ・ たん白質
 ・ 21世紀の母性
 各53千部を作成、全国50千人の開業医等に配布。

● 保健婦管理栄養士等向けガイドブック
 ・ カルシウムと牛乳乳製品
 ・ 乳酸菌と牛乳乳製品
 ・ 21世紀のお母さんと牛乳乳製品
 ・ たん白質と牛乳乳製品
 各16千部を作成、全国の保健婦、管理栄養士達に配布。

● 患者向け食生活指導箋
 ・ 今日も爽やか、健康な一日
 ・ 骨を充実、しっかり素顔美人
 ・ 健康いきいき素顔美人
 ・ 肝心かなめな肝臓の健康
 各1,030千部を作成、全国50千人の開業医等を通じて患者に配布。
(厚生省医療局健康増進栄養課推薦名義)

● 国際フォーラム
  海外から著名な学者を招へいして、学術研究会の先生、業界、マスコミ等約3
 00人を集めて、国際フォーラムを開催。
   場所:日本プレスセンターホール
   開催日:平成2年12月8日
イベント事業
イベント
写真
● 料理コンクール
 (県大会)
  牛乳乳製品を利用した料理コンクールを全国の県普協で実施。全国大会出場者
 を選考。
   応募者数:5,701名、応募点数:6,488点

写真
 (全国大会)
  県大会の最優秀者46名を集めて全国大会を実施。
   場所:服部栄養専門学校(東京)
   開催日:平成2年12月2日

● 宅配牛乳キャンペーン
  牛乳乳製品月間に宅配キャンペーン実施。(平成2年9月16日〜10月15
 日)キャンペーン告知用パンフレット150千部、申込書付チラシ5000千枚、
 マグネットシール15千枚等を作成配布。

● 国産ナチュラルチーズフェア
  国産ナチュラルチーズの消費拡大を図るためのフェアを開催。
  場所:横浜そごう
  開催日:平成2年9月5日〜10日
研修開発
● 料理講習会等
 ・ 高校等料理普及
   高校等における牛乳乳製品利用料理の普及を図るため牛乳・乳製品及びテキ
  ストの提供。
   県普協で実施2,652回
   テキスト65千部作成配布。
 ・ オピニオンリーダー向け
   全国で703回実施
   テキスト65千部作成配布。
 ・ 一般向け
   県普協で実施909階。
   テキスト63千部作成配布。
 ・ 牛乳乳製品需要開発研修会
   おいしい牛乳作りを推進するための中央研究会等を開催。
   おいしい牛乳作りポスター35.1千部
   酪農家向けパンフレット 35.1千部
   官能検査指導員向けテキスト等作成配布。
集団飲用促進事業
● 学乳推進事業
  良質牛乳供給推進事業
  (学乳)
  学校給食用牛乳に、より良質な牛乳を供給するため奨励金(200cc当たり9
 0銭)を交付する事業を全国乳業協同組合連合会に委託して実施した。

  学乳推進特別事業

  学校給食用牛乳の供給を促進するため、学乳推進会議、学乳料理講習会及び学
 乳知識普及の事業を全国学校給食用牛乳供給事業推進協議会に委託して実施した。

● 飲用促進奨励金交付
  牛乳の集団飲用を促進するため、保育所、幼稚園及び老人福祉施設に供給した
 牛乳に対し200cc当たり3円の奨励金を交付。

※ なお、全国牛乳普及協会で作成した資料の配布、牛乳・乳製品の普及に関する
 企画、その他牛乳・乳製品に関する知識等について情報等の必要な方は同協会ま
 で御連絡下さい。


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