牛肉


過去最高の出回り量(6月)

 4年6月の推定出回り量(消費量)は、過去最高の68,412トン(対前年同月比11
8.5%)を記録した(図1)。特に輸入品の推定出回り量は、36,669トン(対前年同
月比129.1%)と4月に引き続き高水準であった。

 6月末の推定期末在庫は、71,526トン(対前年同月比64.2%)、うち、輸入品在
庫は、59,013トン(対前年同月比60.7%)となっており、昨年度を通じ減少を続け
た在庫も本年度に入り反転増加傾向にある。


生産も持ち直す

 6月の生産量は、31,986トン(対前年比109.0%)であり、5月の生産量と同水
準となったが前年同月と比較すると前月の前年割れから、再び前年を上回るに至っ
た(図3)。

 種類別と畜頭数をみると、和牛は、去勢和牛がやや増加、めす和牛が大幅に増加
し、全体では38.7千頭(対前年同月比110.9%)とかなりの程度増加した。一方、
乳牛にあっても、乳おす、乳めすともにかなりの程度増加したため全体で72.4千頭
(対前年同月比108.6%)となった。


前年同月を大幅に上回る輸入量

 6月の輸入量は、38,066トン(対前年同月比142.3%)と、前年同月を大幅に上
回った(図4)。

 その内訳(くず肉・煮沸肉を除く。)は、チルド16,765トン、フローズン20,996
トンで、チルドの割合は、44.4%であり、4年4月以来再び50%を切った。

 事業団が38商社から聞き取った独自の調査によると、7月は6月をやや上回るも
のとみられ、全体の輸入量は、約4万トン程度と見込まれる。
 

省令価格、乳用種とも低水準

 6月の省令価格(東京市場、以下同じ。)は、景気後退感の高まり、輸入牛肉の
手回り量の多さなどから、1, 004円/kg(対前年同月比75.7%)と、依然として価
格安定帯の下方で推移しており、7月の速報値でも1,025円/kgとなっている(図
5)。

 和牛の価格は、高級物(A−5)が去勢和牛で前年並みの101.8%で水準で推移
しているのに対し、A−4・99.6%、A−3・93.7%と規格の低いものほど値下が
り幅が大きくなっている。

 乳用種の価格は、6月は乳おす 「B−3」 1,049円(対前年同月比93.3%)、 「B
−2」 745円(対前年同月比92.8%)、乳めす 「C−1」 372円(対前年同月比94.7
%)と低い水準で推移している。7月の速報値でも乳おす 「B−3」 1,048円、
 「B−2」 771円、乳めす 「C−1」 363円となっている。
 
 また、6月の輸入牛肉の価格(国内仲間相場)は、北米産チルドは、バラ系で値
を下げたものの全般的に保合、オセアニア産チルドも全般的に保合で推移した(図
6)。


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