豚肉


加工品需要により消費量は増加

 3年11月の推定出回り量(消費量、部分肉ベース)は、加工品需要の伸びに支え
られ135千トンとなり、対前年同月比102.1%と前年を上回った(図1)。4月からの
累計では対前年同期比101.4%となっている。本年1月以降前年を割り込んで推移し
てきた家計消費量は、10月も引き続き下回り対前年同月比99.8%となっている。し
かし、ウィンナーソーセージを中心とした加工品の消費が伸びており、3年5月以降
前年水準を超えて推移してきた加工品仕向肉量は、10月も引き続き上回り対前年同
月比103.5%となっている。


依然減少基調で推移する生産量

 11月の生産量(部分肉ベース)は、94千トン(対前年同月比94.0%)となり、生
産量は依然減少基調で推移している(図2)。4月からの累計では、対前年同期比95.
5%となっている。また、農林水産省畜産局によると12月の肉豚出荷頭数(見込み)
は、1,821千頭(対前年同月比96%)、4年1月は1,590千頭(対前年同月比94%)と
見込んでいる。


過去2番目の大量輸入

 11月の輸入量(部分肉ベース)は、加工品へ仕向けられるすそものの需要増に支
えられ42千トン、対前年同月比143.4%となり大幅に増加した(図3)。4月からの
累計では、対前年同期比127.9%となっている。チルドの輸入量は6.0千トン(全輸
入量の約14%)であり、輸入量は加工品向けのフローズンが多くなっている。


年末に向かい高値で推移した卸売価格

 11月の枝肉卸売価格(東京市場の省令価格)は、季節性もあって10月に比べ10円/
kg安の411円/kg(対前年同月比111.1%)となった(図4)。12月の速報値は、11
月に比べ88円/kg高の499円/kg(対前年同月比122.0%)となっている。これは、
安定基準価格(400円/kg)を下回る恐れから、農林水産省は12月2日から調整保管
を発動することを決めたことから、卸売価格の先安感が消えたこと及び年末・年始
用の手当が年末に向かって活発化したことに加え、出荷頭数が増えていないこと等
に起因している。


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