牛乳・乳製品


生乳生産は引き続き前年水準を上回る

 3年11月の生乳生産は、対前年同月比103.1%の659.0千トンで、4ヵ月連続して
前年水準を上回り、4〜11月の累計も、対前年同期比100.6%とわずかに前年を上回
った。全体的には、生産は回復してきている。北海道、都府県別にみると、北海道
は、11月も引き続き順調に伸び、対前年同月比109.2%となったのに対し、都府県
は、2年10月以降前年水準を下回り、11月は対前年同月比99.5%となった(図1)。

 12月は、都府県の回復が遅れているものの、北海道が対前年同月比108%程度と
引き続き高い伸びを示し、全体としては、引き続き前年水準を上回るものと思われ
る。


飲用牛乳向けは前年水準並み

 飲用牛乳等向け処理量は、10月まで4ヵ月連続して前年水準を下回って推移した
が、11月は対前年同月比100.1%の415.3千トンと前年水準並みとなった。なお、
飲用牛乳等向け処理量を季節調整済み値でみると、2年夏以降横ばいから減少傾向
となっている(図2)。


主要乳製品の生産は増加、価格は横ばい

 11月の乳製品向け処理量は、飲用向けが前年水準並みとなったものの、生乳生産
が伸びていることから、対前年同月比109.2%の233.8千トンと、4ヵ月連続して前
年水準を大きく上回った。これにともない、主要乳製品であるバター及び脱脂粉乳
の11月の生産は、前年水準を大きく上回り、バター対前年同月比113.5%、脱脂粉
乳同109.8%となった。この結果、9月まで上昇してきた卸売価格は、高い水準なが
ら、10月、11月と横ばいに推移した(図3、4)。


引き続きバター、脱脂粉乳を放出

 このような状況から、事業団は、11月までのバター及び脱脂粉乳の放出に続き、
12月5日にバター1,711トン及び脱脂粉乳3,115トン、12月19日にバター2,334トン
及び脱脂粉乳2,362トンの放出を行った。

 なお、この放出をもって、これまで事業団が買入を行ったバター及び脱脂粉乳は
全量放出された。


元のページに戻る