牛乳・乳製品


生乳生産は引き続き前年水準をかなり上回る

 4年7月の生乳生産は、対前年同月比105.9%の743.2千トンで、前年水準をかなり
上回った。生乳生産を北海道、都府県別にみると、北海道は3年5月以降毎月大きく
前年水準を上回り、4年7月も対前年同月比108.9%となった。都府県は3年12月から
プラスに転じ、一時中だるんだが4年7月は103.8%と6月に続き前年水準を上回った。
最近の生乳生産を季節調整済み値でみると、3年夏以降増加傾向を示し、一時横ば
いとなったが、5月から再び増加傾向となっている(図1)。


飲用等向けは前年水準並み

 飲用等向け処理量は、4月まではわずかながら前年水準を上回ってきたが、7月は
対前年同月比99.9%の455.4千トンで、ほぼ前年と同水準となった。なお、飲用等
向け処理量を季節調整済み値でみると、3年夏は天候不順等もあって需要が停滞し
て処理量は減少し、その後一時持ち直したものの、4年度にはいってまた減少傾向
を示している(図2)。


主要乳製品の生産は大幅に増加、価格はわずかに低下

 7月の乳製品向け処理量は、生乳生産が引き続き伸びたのに対し飲用等向け処理
量がほぼ前年並みとなったため、対前年同月比118.2%の278.2千トンと前年水準を
大きく上回った。これに伴い、主要乳製品であるバター、脱脂粉乳の7月の生産は、
バターが対前年同月比154.3%、脱脂粉乳が対前年同月比135.8%と6月に引き続き
前年を大幅に上回った。また、3年10月まで堅調に推移してきたバター及び脱脂粉
乳の卸売価格は、3年12月以降わずかながら低下傾向を示している(図3,4)。


脱脂粉乳の売渡入札実施

 平成4年度においては、バター2千トン、脱脂粉乳26千トンの輸入発表がなされた
が、脱脂粉乳については、最需要期である夏場の需給・価格の安定を図るために、
事業団は4月28日に17,000トンの輸入入札を行い、この輸入に係る脱脂粉乳は9月2
日の2,778トンの売渡入札をもって全量を売り渡した。


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