この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
(岩手県 岡根 裕)
岩手県陸中農業協同組合は、 大野村に乳製品加工施設 「おおのミルク工房」 を9月にオープンした。 この施設は、 生乳の高付加価値化による酪農経営の安 定と乳製品の供給を通じた都市市民との交流促進を目的に、 「新山村振興農林 漁業対策事業」 を活用して、 総事業費3億8千万円で建設されたものである。 ここで作られる製品には、 自然の大地を意識した 「みどりから生まれた白ナ チュラルランド」 のブランドが付けられている。 ノンホモジナイズの低温殺菌 牛乳をはじめ、 バシェランチーズ (スウェーデンで作られるハードタイプのナ チュラルチーズ)、 ヨーグルト、 アイスクリーム、 バターなど多種類にわたり、 地元の物産館で直売されるほか、 産直によって首都圏でも販売されている。 現 在の処理量は1日2, 000 であるが、 1日5, 000 を目標に事業拡大を図って いる。 この施設では、 施設の管理や機械設備の操作が全て女性によって行われてお り、 女性の 「きめ細かい衛生管理と産業起こしの参画」 に配慮されている。 ま た、 近くには、 木工芸品の手作り体験ができる産業デザインセンターや都市市 民との交流のための休養施設などの建設が進められている。 大野村では、 これらの施設の活用によって、 生産地の夢と希望の実現ととも に地域活性化が図られるものと大いに期待している。
「おおのミルク工房」 岩手県九戸郡大野村58−12−32 (電 話) 0194−77−4301 (FAX) 0194−77−4305 (木、 金休み)