この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
(鹿児島県 豊満 義邦)
薩摩半島の南端に位置する鹿児島県指宿郡いぶすきぐん頴え娃い町まちは、 南に東シナ海が開け、 なだらかな畑地がひろがる畜産とお茶の町である。 この頴娃町に、 藩政時代に馬の放牧場として開設され、 現在は牛の放牧場と して利用されている町営の 「熊ケ谷牧場」 があり、 約200haの牧場に110頭の繁 殖雌牛 (黒毛和種) が放牧されている。 この 「熊ケ谷牧場」 中心に、 公共牧場機能強化事業等を利用して、 ふれあい 農園、 公園、 乗馬、 ロッジ、 キャンプ、 バーベキューハウス等の施設を整備し 、 農業 (畜産) を気軽に体験するための 「夢・風の里アグリランドえい」 が平 成7年5月に一部オープンされる予定である。 地域の農産物を提供するテナン トや親子ふれあい施設等の整備も進められ、 都市と農村の人々の新たな交流の 場が生まれる。 自然の大切さや農業の役割をゆっくりと考える時間のない都会の人々や、 家 畜とふれあう機会のない子供たちが、 美しい風景の中の牛群を見つめながら自 然の豊さを肌で感じつつ、 農業のすばらしさや楽しさを理解する場となること を期待する。