(鹿児島県 内山正二)
鹿児島県出水地域は約19,000頭(260戸)の肥育牛が飼養される鹿児島県内で も指折りの黒毛和種の肥育地帯である。昨年の平均売買価格は去勢肥育牛90万円、 めす肥育牛69万円の成績であったが、導入した素牛の価格が高かったことを考え ると厳しい経営を強いられた年であった。 しかしながら、当地域には肥育専業農家の集まりである元気な青壮年部会(会 員40名)があり、技術交流や親睦会での活動を通じて、県のブランド指定を受け た「かごしま黒牛」の銘柄推進に日夜努力を続けている。 先月は産地処理場に出荷する各会員の肥育牛を家畜市場に集め(いつもは農家 の庭先から直接処理場へ出荷される)、生体時の肥育状況を皆でチェックすると ともに、枝肉時の予想成績を投票した後トラックに積み込み、2日後には処理場 の冷蔵庫内で枝肉研修を実施した。開催を重ねる毎にエサ給与や管理面における 牛づくりの技術が向上しつつあるようである。 また、恒例の親睦会では農家はもちろんのこと、流通関係者、県経済連、農協 技術員、共済組合等関係者が集まっての大ゴルフコンペを行い快い汗を流した。 余暇を楽しむゆとりがあってこそ毎日のきつい仕事も苦にならないとの精神で、 このきびしい時期を乗り越えようと皆で励まし合っている。