◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  家畜市場購買者アンケート実施

〜 お客さんに喜ばれる商品づくりを目指して 〜

                                                           (北海道 新名 正勝)

 


 北海道網走管内の肉用牛経営は、 美び幌ほろ家畜市場 (5年度取扱頭数4, 453
頭、 黒毛和種子牛が主体) を中心に発展してきたと言ってもよい。 しかし、 現
状では出荷牛や市場設備・運営方法にはいくつかの課題もある。 これらを改善し
て、 購買者に喜ばれる市場にしていくことが重要だ。 
 北見農業試験場ではこのほど同市場の購買者アンケートを行ったが、 次のよ
うな貴重な意見が寄せられた。 

@ 出 荷 牛‥体重重視の育成方法には問題がある。 もっと粗飼料を活用して、 
       早期に体高を作る育成方法が望まれる。 
A 事前調教‥温順で人馴れした牛の出荷に心掛け、 事前手入れも怠りなく行う。 
B 出荷名簿‥書式を統一して見やすくするとともに訂正を少なくする。 
        (現在、 出荷名簿の書式は統一されておらず見づらい。 ) 
C せ り 機‥購買者席を移設し、 せり機を無線タイプに変更する。 
D 係 留 場‥屋根付きにするとともにスペースを広くとり、 手入れや下見をし
       やすくする。 
E 牛積み場‥スペースを取り、 車や牛の移動を容易にする。 
F そ の 他‥預託を可能にして利用範囲を広げる。 
 
 これらの意見の中には、 なかなか取り組めない事項もあるが、 すぐに取り組む
ことができるものもある。 ニーズに合わせた商品づくりを進めるために、 購買者
の意見を聞く姿勢と、 課題解決のための努力がかみ合ったとき、 市場の出荷牛の
評価は急速に高まるものと期待される。  

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