◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  いわて短角牛を県民に紹介

                                                          (岩手県 村田 忠之)

 


 日本短角種は、 岩手県内で古くから飼養され、 「南部牛追い唄」 にも唄われ
ている 「南部牛」 をもとに改良を重ねた岩手の特産牛である。 放牧を中心に育
成されることから、 「自然で安全そして健康」 な牛肉として「いわて短角牛」 の
名称で親しまれている。 

  肉質が赤身主体であることなどから、 牛肉輸入自由化以降、 子牛価格、 枝肉
価格ともに大きく低落し、 飼養農家は苦しい経営を余儀なくされている。 
 
  このため、 「いわて短角牛」を広く県民に紹介し、 地元での消費を促進しなが
ら生産振興を図ることを目的として、 岩手県経済連が 「いわて短角牛フェア」 
を開催している。 このフェアは、 地方特定品種緊急総合活性化対策事業により
実施しているもので、 3回目を迎えた本年は10月22、 23日の両日、 盛岡市内の
中津川河川敷で開催された。 
 
  会場には、 "いわて短角牛紹介コーナー"、 "いわて短角牛を食べよう" 、"ふ
れあい動物ランド"などのコーナーが設けられ、 2日間の入場者は約2万人に
のぼった。  今年は例年よりも家族連れの姿が多く見られ、 盛岡の秋のイベン
トとして、 「いわて短角牛フェア」 が定着しつつあることを示している。 今後
とも、 「 いわて短角牛」 の産直の推進とともに地元の消費の拡大を図っていき
たい。 

 

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