◎地域便り
| この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。 |
手作りハムに養豚農家の主婦が挑戦
（鳥取県 内田 實）
農業経営に占める女性の役割は大きいにもかかわらず､ 研修会､ 講習会等の
場には､ ほとんど男性が出席し､ 女性は外部からの情報を得ることも少なく､
経営内での話し合いや､ 改善点の検討などに積極的に参画できないのが普通で
ある｡
養豚業界の活性化を､ 女性によって進めるための試みとして､ JA県農とっと
り､ 畜産会及び養豚協会が主催して､ 県内養豚農家の女性を対象に､ 家庭で手
軽にできる豚肉の加工講習会を開催した｡
９月22日､ 県中部の倉くら吉よし市小こ田だ ｢伯ほう耆きしあわせの郷｣ の
研修施設で､ 講師に ｢食の匠｣ として活躍している㈱日清ハムの大森英夫会長
を招き､ ハム､ ソーセージの豚肉加工を中心に講習を受けた｡
知名度の高い講師を迎えたこともあって､ 養豚農家で関心の高い若手の婦人
25人をはじめ､ 消費者､ 関係者を合わせて41人が集まった｡
午前中は､ 肉の知識及び豚肉加工製品の学習｡ 午後はロースハムとウインナ
ー､ フランクフルトソーセージ作りに挑戦した｡ 肉の良否の見分け方､ 挽き肉
から調味､ 腸詰め､ さらに燻煙からボイル等の工程を目と体で実習し､ 大きな
歓声をあげながら加工品を完成した｡
自ら加工品を作りあげたうれしさに､ 同じ目標に向かって進んでいる他の養
豚農家の主婦と､ はじめて集い合うことができた喜びが重なり､ 感銘もひとき
わである｡ 参加者からは､ 今後もこのような講習会と併せて講演会､ 話し合い
の場を多くしたいとの希望もあり､ 養豚グループの活性化の刺激剤となること
を期待したい｡
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