◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

  環境を改善してゆとりある農村生活を!

                                                          (北海道 田中 義春)

 


 自分が描いた夢をかなえ、 将来、 この家・地域に住んでいて良かったと思えるよ
うな家づくり、 農村環境づくりを実践している酪農家がいる。 北海道標茶 (しべち
ゃ) 町大山裕 (43歳) さんは、 自分でレイアウトした北欧風の木造住宅を建設し、 
家族7名の3世代が快適に暮らしている。 家はグリーン系に統一され、 回りの風景
に溶け込んでいる。 
 
  住宅周辺には草花がビッシリ植えられ、 芝生の前庭もつくった。 今後、 バーベキ
ューパーティーができるあずまやを建てたり、 テニスコート、 小池もつくる予定だ
という。 
 
  また、 自家用のハム・ソーセージの加工施設、 ヨーグルト・チーズをつくる器具
なども揃えている。

  この環境改善の動きは、 周辺の酪農家にも波及し、 地域全体が粗大ごみの処理や
路肩の草刈りをしようという積極的な動きがある。 
 
  大山さんは飼養頭数150頭と規模は大きく忙しいものの、 問題は忙しさではなく意
識の違いだと話す。 酪農家だからこそのこだわりを捨てたくないという。

  酪農は、 きつい・きたない・くさいというイメージを持つ人もいるが、 大山さん
は、 農村ならではのゆとりある生活を大いにエンジョイしているようだ。 
  
 

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