◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

乳牛の3つ子誕生

(鳥取県 川戸  和昭)

  鳥取県で、 このほど非常に珍しい乳牛の3つ子が生まれた。 3つ子を生ん
だのは、 西伯郡西伯町阿賀の専業酪農家 (経産牛20頭飼養) である西谷階よ
し喜のり (36歳) さん所有のウエストバレー・デイブレーク・キャンディー
 (6歳) である。 

  昨年4月に(社)家畜改良事業団の精液を人工授精し、1月17日に分娩した
。 阪神大震災の数時間前の出来事であった。 今までに4産(雌2頭、 雄2頭)
し、 今回は5産目の分娩であった。  「双子だと思ったら3つ子だった!」 と
西谷さん一家は大喜び。 ある報告によれば、 双子の生まれる確率は、 約2.0
%で、 3つ子となるとかなり低く0.00159%。 
 
  16日の夜8時頃から分娩兆候が現れ始め、 階喜さんは自宅で待機していた
が、 17日午前2時頃 「お父さん子牛が生まれとるで!」 との奥さんの声にあ
わてて牛舎に行ったのは、 ちょうど2頭目が誕生した時だった。 それから、 
30分後に3頭目が誕生した。 分娩予定日ちょうどの誕生だった。 性別を確認
したところ、 1頭目が雌だと分かり、 あと2頭も雌ならいいがと思っていた
ら3頭とも雌であり大喜び。 生時体重は約30kgと通常より小さかったが、 す
くすくと元気に育っている。 キャンディーは、 今までの分娩の時よりは痩せ
たものの、 安産(後産も17日の午前8時頃) であり、 食欲も旺盛、 健康状態
も良好である。 
 
  階喜さんは、 3頭の子牛の特徴について、 1子目は一番おとなしく、 2子
目は顔が他よりやや黒い、 3子目は生まれた時は、 一番小さかったが、 今は
一番大きいと話している。 
 
  キャンディーの叔母は平成6年度鳥取県畜産共進会のグランドチャンピオ
ンに輝いており血統的にも恵まれ、 今後の活躍が楽しみだ。 また、 姉2頭は、 
長女は初産、 2産ともに産乳量が1万kgを超え、 次女は、 現在大山放牧場で
育成中である。  
 

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