◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

おいしさを狙った鳥取和牛の肥育実証展示

(鳥取県 平木 秀雄)

  JA県農とっとりでは昭和63年から和牛の上質肉生産を目指して、県下20戸の肥
育農家の現場で実証展示を実施してきたが、思わしい結果が得られなかった。
 
 そこで平成4年5月、JA県農とっとり肉用牛センターが大山山麓の西伯郡名和町
(鳥取県西部の日本海沿い)に完成したのを機に再度肥育の実証展示にチャレン
ジ。
 
 まずまずの成績を収め肥育経営のレベルアップに役立てばと農家から期待が寄
せられている。

 実証展示は飼料の種類と量などを基に、A(全農方式)、B(鳥取方式)、C(
鳥取方式改良型)、D(全農方式肥育期間短縮型)の4つの方式に分け、展示牛
には「糸平茂」の産子、各区10頭を当て、計40頭を併用した。

 肥育期間中は県畜産関係機関・団体の協力を得て各区の肥育の考え方、進め方
に基づいて毎月1回の定例検討会を実施、適切なアドバイスや資料提供を受け、
施設や飼料給与などできるだけ牛のことを考えて管理に努めた。
 
 実証提示牛の結果は次表のとおりである。 
肥育実証展示成績
  A区 B区 C区 D区
肥育期間 18ヵ月 18ヶ月 17ヶ月 16ヶ月
体重 692kg 601kg 723kg 654kg
枝重 429.6kg 359.8kg 442.9kg 391.9kg
BMS No 6.2 5.3 5.4 4.9
5等級 2頭 2頭 1頭 -
4等級 6頭 4頭 5頭 5頭
3等級 2頭 3頭 4頭 4頭
2等級 - - - -
4等級以上の割合 80% 60% 60% 50%

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