◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

宮崎牛香港フェアの効果

(宮崎県 横山 三千男)

  宮崎牛の評価とブランド確立を目的に米国に次ぐ海外進出第2弾として香
港で宮崎牛フェアが平成6年11月16日開催された。 
 
  経済発展が目覚ましい香港では中間所得者層を中心に日本の農産物・海産
物が消費されており、 海外進出を目指す宮崎牛 (和牛) にとっても、 無視で
きないマーケットである。 そこで、 より良き宮崎牛づくり対策協議会は現地
の市場調査を行い、 その結果十分有望なマーケットであると判断し、 今回の
フェア開催となった。 現地のスーパー、 レストラン等の流通関係者60名余を
招待したフェアでの宮崎牛の評価は 「とても柔らかく、 香りも良く、 美味し
い」 と絶賛された。 
 
  香港には日本からの進出企業が1,600社ほどあり、 日系のデパートに並ぶ
商品は日本と変わらないほど。 和牛肉は主にこれら日系企業の駐在員などの
日本向けであるが、 香港の中間所得者層以上には食べてみたい食品の一つに
もなっている。 フェアの成功から宮崎牛が香港の消費者に受け入れられ、 消
費が伸びることが期待できる。 
 
  宮崎県経済連では、 輸出先として食品輸入だけでなくレストラン経営など
も手掛ける東集発展集団有限公司を窓口にして取り引きを開始した。 平成7
年3月までの実績はロース、 ヒレ肉を中心に月間500kgの取引きが成立して
いる。 香港が中国に返還されるまでに宮崎牛銘柄を確立していきたい。 
 
 

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