◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

ET子牛の価格向上を目指して

(宮崎県 紺谷 肇一)

  宮崎県ではETによる受胎率が50%以上となり、 今後も益々ETの活用が進む
ものと期待されている。 
 
 家畜市場では平成5年度24頭、 6年度53頭のET産子が出荷された。 しかし、 
ET産子の価格は市場平均価格の70〜80%に留まっている。 その原因として、 
まず血統の問題があるが、 さらにET利用者の4分の3が酪農家であることか
ら、 肉用牛のほ育・育成に慣れていなく、 技術が十分でないこともある。 そ
こで、 児湯農林振興局では、 地域の改良方向に沿った母牛や種雄牛の選定と
子牛の育成技術の確立を重点に指導することにした。 
 
 早速、 2月1日県経済連の横山肉用牛課長を講師に農業改良普及センター、 
市・町、 農協等の技術者23名を対象に 「ET産子の育成技術」 と題して研修会
を実施した。 さらに、 今後、 1年間西都・高鍋両農業改良普及センターを中
心に関係機関と連携を図りながら、 ET実施農家に対するほ育・育成研修や先
進事例農家視察等を定期的に実施することにした。 

 これらの研修により、 ET産子の市場価格の引き上げ、 さらに、 優秀なET産
子を育て、 肥育素牛としてだけでなく優良繁殖母牛として数多く保留される
ことを関係者一同期待している。 
  
 

元のページに戻る