★現地ルポ


悪天候にもかかわらず、盛り上がった
関東北部地域特産畜産物フェア

             関東北部地域特産畜産物フェア運営協議会


 3月18日(土)、19日(日)の2日間、茨城県水戸市の水戸市総合運動公
園の一角で、関東北部地域(栃木県、群馬県、茨城県)の畜産物フェアが開催さ
れた。初日は、この時期特有の悪天候にみまわれ、万全の準備と広報宣伝にもか
かわらずやや物足りぬ人出(来場者数は、2日間で約8,000人)ではあったが、
2日間を通じて出展者は予想以上の売り上げもあり、宣伝効果はかなりあったと
満足気であった。

 
話術と熱意で特産畜産物の展示・即売
 地元茨城県を中心に23団体(茨城県18団体、栃木県3団体、群馬県2団体
)の出展があった。いずれの出展者も今回が初めての経験ではなく、手慣れたも
ので、自分たちの畜産物の特徴や生産過程の苦労話をしているうちに、聞いてい
る入場者を引き込んでしまい何となく買いたい気分にしてしまっていた。そんな
話術と熱意には驚かされるものがあった。
 
  畜産農家の誰もが、この「物を売る難しさ」を経験したら、もっと良質な畜産
物が間違いなく生産されるようになると思われた。

誰でもできる畜産物の加工教室

 日本人は肉類を加工したり料理することが上手ではなく、感覚的にそれを好ま
ないようだ。
 
  ハムやソーセージを作ることは難しいことではない。ちょっと理屈がわかれば
、いたって簡単で楽しいものであるというのが、加工教室をのぞいての感想であ
る。
 
  参加した女性は真剣そのもの、男性はややひやかしながら、それでも最後は自
分の作った手造りソーセージを満足そうに持ち帰って行った。忘れないうちに、
もう一度作ってみてほしいものだ。

骨密度測定に高い関心

 こんなに関心が高いとは知らなかった。長い行列ができ、年輩の人はもちろん
のこと、娘さんも結構楽しんでいて、”この数字では子供を産めないわ”とか、”
今日から牛乳飲むワ”という声も聞こえ、これを機に本気で牛乳を飲んでほしい
ものだ。

興味深い講演会
  19日の筑波大学の鈴木正成先生の講演会「21世紀に向けての健康づくり
」には、ちょっとびっくりした。
 
  骨粗しょう症を防ぐには牛乳を飲むのが一番よいと骨密度測定コーナーをや
っている隣りで、牛乳を飲んでも骨を丈夫にすることはできない、まずダンベ
ルのようなものを使って体を鍛え筋肉をつくることが重要と力説。 早速2キ
ロのダンべルを買いに行ったら、店員が最近これが良く売れると不思議な顔を
していたという話も伝わってきている。
 
  興味深い内容の講演だったのでぜひ実践し、牛乳を飲むのと併せてダンベル
で鍛えることを長く続けてほしいものである。

反省点
  一番の反省点は、まず天候、これには勝てなかった。季節を考えるべきだっ
た。寒くてしかもどしゃぶりの雨ときては、人も集まらない。5月の陽気なら
人々も何となくうきうきし、外の空気を吸ってみたくて会場に集まる。面白そ
うな催しがあれば立ち寄ってみる。そこに、特産畜産物があれば食べたり買っ
てみたくなるというものだ。
 
  次に、人々は今何に興味・関心があるかを常に考える必要がある。今回は骨
粗しょう症の検査とそれに関連した講演会にかなりの人が集まった。現在は、
健康に一番関心を持った時代にあるようだ。
 
  肉と成人病、まだまだ日本人は肉を悪玉と考えている。豚肉と長寿の関係等
々講演会などで話は聞いていても、畜産物フェアの時にこの理論をどう生かす
か。今後の課題である。
 
  おわりに、出展者と来場者には、悪天候にもかかわらず最後までこのフェア
をもり立てて頂き感謝にたえない。また、関東農政局や関係団体にはフェアの
開催に当たり、いろいろとご協力頂いたことに対し誌面を借りて厚く御礼申し
上げます。

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