◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

酪農青年の 「MOやってる会」が育成牛の飼養改善

(北海道 鎌田 哲郎)

  北海道十勝管内の忠類村の酪農青年の仲間6人が集い平成5年に 「MOやっ
てる会」 を結成。 この会は、 それぞれの育成牛の状態や初産月齢に差がある
ことに着目し、 乳用育成牛の管理方法を研究することにしたのがきっかけで
できた。 
 
  まず、 飼料計算やボディーコンディションなどについての学習会や、 村内
外の視察研修を行ってきた。 平成6年からは育成牛の体格測定を毎月行い、 
標準的な育成牛の発育曲線と比較し、 これらのデータを基に飼養管理・飼料
給与などの改善方法を探った。 
 
  その結果、 @月齢に応じた飼料給与の実施 (特にタンパク不足の改善)、A
いつでも水が飲める飼育方法、 B十分な換気などの飼養環境の改善が育成牛
の発育に効果が高いと分かった。 
 
  それまでは、 搾乳牛にしか気を配っていなかったが、 育成牛管理の重要性
を認識し、 手をかける時間が多くなったという。 また、 このプロジェクトに
は農業改良普及センターが指導に当たっており、 乳牛の能力向上につながる
ことが期待されている。 
 
  このプロジェクトは北海道青年農業者会議で 「Nice Body は私がつくる!
!」 と題して発表された。 このような生産者自らの研究姿勢が地域酪農家に
波及し、 全体の意識向上につながることを期待したい。 

元のページに戻る