◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

まさかのときに役立つレトルト製品

(群馬県 青木 孝)

  畜産県群馬の食肉コンビナートで、 食肉の高度加工を手掛ける株式会社群
馬県食肉公社では年間約18万ダースの缶詰類 (約25アイテム) と約3万ケー
スのレトルト食品 (約10アイテム) を生産している。 これらの製品は120℃
4分間で加熱する方法などで殺菌され、 常温で保存・流通できるという便利
な特性を持つ。 
 
  レトルト食品の特性を生かした製品の一つに「固形燃料付きモツ鍋セット」
がある。 これはレトルトパウチしたみそ味仕立てのモツ煮に、 固形燃料、 特
製アルミ容器 (2枚) と薬味、 割箸がセットになっているもので、 釣りやピ
クニックのとき、 アウトドアでもマッチ1本で手軽にアツアツのモツ煮が食
べられるように工夫されている。 

 阪神・淡路大震災の被災地に群馬県から送られた第一次救援物資にも、 缶
詰類・レトルトパウチ食品が採用された。 電気もガスも水もなく、 もちろん
冷蔵庫も使えないという極限の中でも、 安心して輸送でき、 そのまますぐ食
べられるレトルト製品の真価が発揮され、 被災者に大変喜ばれたという。 

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