★事業団便り


畜産物と健康をテーマに盛り 上がった 
'95特産畜産物フェア       

 
企画情報部


 畜産振興事業団は、 小田急百貨店新宿店において、 3月22日から28日までの7
日間、 「'95特産畜産物フェア〜ふるさとちくさん味の市」 を開催しました。 期間
中は、 天候にあまり恵まれず、 直前にサリン事件もあって来場者数に影響するの
ではないかと心配されましたが、 来場者は、 前年を11.2%上回る14万411人とな
りました。 
 
 4年目を迎えた特産畜産物フェアですが、 今回は 「健康」 をキーワードに新鮮
で安心して食べられる本物の味をより多くの方に知っていただきたいというのが
狙いです。 25道県から44者の出展があり、 それぞれ丹精をこめた製品が展示・即
売されまた。 
 
 今回初めて来場したという人は約6割でした。 出展者と来場者との間では、 「ま
た来たよ」、 「お久ししぶりです」 とか 「これいつもの品だよね」、 「今年の新製品
もぜひどうぞ」 という会話とともに初めての人には自分の所の製品の試飲・試食
をすすめながら、 原材料の説明や製造方法の特徴を一生懸命説明する出展者の姿
が目につきました。 
 
 会場に設けられたイベントコーナーでは、 毎日3回、  「ちくさん・ヘルシーク
ッキング」 として畜産物を素材に、 おいしくて健康によい料理を紹介し、 土曜、 
日曜には人気テレビ番組 「料理の鉄人」 でもお馴染みのプロの料理人神田川俊郎
さん、 山田宏巳さんが自慢の腕をふるっていました。 また、 健康・カルチャー講
座では、 東京都老人総合研究所副所長の柴田博先生を招き、 栄養価の高い動物性
たんぱく質の摂取は、 長生きのために必要であるという講演があり、 会場に集ま
った方々もわかりやすい話にうなずいていました。 

 人気を集めたのは 「ヘルシーチェック測定コーナー」 の骨密度測定です。 開催
前から電話での問い合わせも多く、 消費者の方の健康に対する関心の高さが伺え
ました。 また、 開店早々から来場者が同コーナー受付に並ぶ光景も見られました。 
 
 受診者の年齢は50、 60代の女性が圧倒的に多く、 骨密度が平均以下の人は男性
、 女性とも7割に達し、 「カルシウムを取らなければ」 とお互いの数値を見せあ
いながら話あっていました。 来場者アンケートの 「畜産物と健康に関する情報の
理解」 という項目でも 「牛乳中のカルシウムは骨粗鬆症によく、 ストレスをおさ
え、 集中力を高める」 ということを初めて知ったという人が51.2%となっており、 
特に20代未満、 50、 60代の人でその割合が顕著でした。 逆に20〜40代の人たちの
認知度は高くなっています。 骨粗鬆症の恐ろしさは、 TVなどでよく知れわたって
いると思いますが、 意外とカルシウムの吸収によい牛乳・乳製品の効果を知らな
い人が多いことがわかり、 よりいっそうPRする必要があると思われます。 
 
 出展者からは、 展示・即売で自社の商品がPRでき、 販路の拡大につながるとい
う声が聞かれ、 事業団としても、 効果あるフェアと考えております。 その展示・
即売された特産畜産物についてアンケートをみると、 @特産畜産物に対しては 「
新鮮さ」  「安心感」  「健康性」 といった製品の品質への期待感が高く(それぞれ
66.6%、 43.2%、 38.2%)、 消費者の品質へのこだわりが感じられます。 反対に
 「高級感」 に対する期待はわずか2.5%でした。 また、 A特産畜産物を近くで購
入できない場合の購入方法は、 約半数の46.6%がカタログ販売を希望、 電話・
FAXによる直接注文の希望は35.5%でした。 カタログ販売の希望は20〜40代の若
い人に多く、 昨今の通信販売の人気を裏付けているようです。 

 最後にこの誌面を借りまして、 ご来場いただいた方々に、 お礼申し上げますと
ともに、 出展者の方々、 関係各位のご協力により、 このフェアが無事終了しまし
たことを感謝いたします。 
 (富澤 由記子)  

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