◎地域便り

 この「地域便り」では、北海道、岩手県、群馬県、宮崎県及び鹿児島県の協力を得て、地域における畜産の新しい動き、先進的な畜産経営の事例等を紹介してます。
 

「土づくり、 草づくり、 牛づくり」 で、 年間乳量2万キロ突破

(北海道 川田 武)

  北海道留萌管内天塩町更岸の酪農家石山誠さん (49才) が飼養している乳牛
 「シスストーンモデルマリー号」 (自家産、 満11才、 7産) が、 年間乳量で
21,000kgを達成し、 このほど日本ホルスタイン登録協会から証明された。 

 石山さんの話によると、 初産当時の乳量はさほど目立たなかったが、 産次を
重ねるごとに乳量が向上してきたという。 
 
  昨年3月から1年間、 毎月の乳量チェックが行われ、 年間乳量2万キロの達
成が証明された。 登録協会が2万キロ突破を証明したのは全国で42番目、 道内
では40番目であるが、 天塩町では初めてで留萌支庁管内での快挙である。 年間
2万キロといえば、 1日平均55〜70kg泌乳した計算になる。
 
  「シスストーンモデルマリー号」 から生まれた雌牛は、 経産牛と育成牛を合
わせて現在5頭飼養されており、 そのうち2頭が泌乳中で、 それぞれの乳量は
すでに年間1万3千キロあり、 親の能力を受け継いでいるため、 石山さんはこ
の系統を基礎牛にすると張り切っている。
 
 乳牛は草食動物であることを肝に銘じ、 高品質粗飼料を主体に、 「土づくり・
草づくり・牛づくり」 の三拍子が揃って、 はじめて数字に結びつくものという
石山さんの答えに、 「スーパーカウ」 飼養農家の風格がにじみでていた。 
    

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