◎地域便り


親子二代の渡米研修を生かす肉用牛経営

鳥取県 富谷信一

 南に大山 (だいせん)、 北に日本海を望むすばらしい景観の下、 鳥取県大山町清

原の梅実 (うめざね) 茂良さんは和牛の繁殖肥育一貫経営に元気に取組んでいる。 

水稲も7ヘクタール作っており、 今では地域の機関車的存在である。 



 現在、 繁殖和牛13頭、 肥育和牛24頭、 和子牛8頭を飼養しており、 町内でも屈

指の規模を誇っている。 作業は主に奥さんと両親の4人で行っているが、 米の収

穫が始まる頃になると、 2人の息子さんが作業の手伝いをする。 この様な環境で

育ったせいか長男の茂之さんも後継者として就農することが決まった。 今は父茂

良さんが20数年前大学や農家で学んだ影響を受け、 2年間の予定でアメリカの農

業研修に参加している。 帰国後はより広い視野で農業に取組み、 さらなる経営発

展を図っていくものと期待されている。 



 父である茂良さんが就農した当初は和牛は繁殖部門だけだった。 繁殖に関して

は自家産の母牛に長年力を注いできたことが茂良さんの一番の自慢で、 これから

も自家産にこだわっていきたいと語っている。 



 平成3年からは肥育も開始し、 最近その成果はめざましい。 大阪市の中央卸売

市場南港市場で行われた共励会では優秀賞を受賞するなど、 その肥育技術にも一

段と磨きがかかってきた。 



 将来は、 親子で農業を経営していくことになるが、 茂良さんの就農当初からの

目標である 「牛100頭、 水稲10ha」 の実現を目指し親子の二人三脚がスタートし

ようとしている。 




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