11月の生産量 前年同月をわずかに上回る
11月の生産量は11万780トン (2.7％) と前年同月をわずかに上回った (図１)｡
今後の生産指標となる11月のブロイラーひなえ付け羽数は､ ５千230万羽
(▲2.7％) と前年同月をわずかに下回った (図２)｡ 農林水産省統計情報部は､
ブロイラー用ひな出荷羽数について､ 前年同月と比べて､ 12月94％､ １月95％､
2月97％と見ている (12月上旬聞き取り)｡
生産量の約半分を占める主要３県 (岩手､ 宮崎､ 鹿児島) の11月のひなえ付け
羽数は､ 岩手は813万羽 (10. 5％) と前年同月をかなり上回っているものの､ 宮
崎は873万羽 (0. 1％) と前年並みで､ 鹿児島は931万羽 (▲4.6％) と前年同月を
下回っている｡
11月の輸入量 ６年３月以来初めて前年同月を下回る
11月の輸入量は､ 高水準の在庫量に加え､ 円安が進んだことなどもあり､ ４万
３千298トン (▲14.0％) と前年同月をかなり下回った (図３)｡ 前年を下回るの
は６年３月以来20カ月ぶりである｡
国別に見ると､ 中国産１万３千740トン (▲8.6％)､ 米国産１万２千954トン
(▲1.6％)､ タイ産１万10トン (▲12.2％)､ ブラジル産６千147トン (▲40.3％)
といずれも前年同月を下回った｡
11月の家禽肉の調製品の輸入量は､ ５千985トン (40.4％) と前月に引き続き前
年同月を大幅に上回った (図４)｡ 中国からの輸入量は１千902トン (88.5％) と
伸び率は鈍化したものの､ 前年同月の倍近い水準になっている｡
11月の推定出回り量 前年同月をやや上回る
11月の推定出回り量は､ 輸入品は４万５千474トン (6.1％) と前年同月をかなり
上回った｡ 国産品も11万981トン (0.7％) とわずかに上回ったため､ 合計で15万６
千455トン (2.2％) と前年同月をわずかに上回った (図５)｡
11月の推定期末在庫量 前年同月を８カ月連続で大幅に上回る
11月の推定期末在庫量は､ 12万２千771トン (34.4％) と４月から連続して前年
同月を大幅に上回った (図６)｡ 輸入品は､ 10万８千308トン (35.6％)､ 国産品は
１万４千463トン (26.0％) といずれも前月よりわずかに減少したものの､ 前年同
月を大幅に上回った｡
11月の国産鶏肉の卸売価格 もも肉前年同月をかなり上回る
11月の国産鶏肉の卸売価格 (東京・平均) は､ 寒さが本格化するとともになべも
の用などの需要が盛り上がり､ もも肉が563円／kg (6.6％) と前月に引き続き前年
同月を上回った｡ むね肉は､ 282円／kg (▲10.2％) と前年同月をかなり下回った
(図７)｡
12月下旬には年末の最需要期を迎え､ もも肉の卸売価格が上昇し714円と年初来
最高値となった (東京・中値､ 農林水産省 ｢畜産物市況週報｣ )｡
11月の輸入鶏肉の卸売価格 中国産もも肉前年同月をやや上回る
11月の輸入鶏肉の卸売価格 (関東) は､ 中国産もも肉が360円／kg (5.9％) と前
年同月をやや上回り､ 他国産の価格水準に近づいている｡ 一方､ タイ産もも肉は
391円／kg (▲2.5％)､ 米国産骨付きもも肉は266円／kg (▲3.3％) と､ 前年同月を
それぞれわずかないしやや下回っている｡
12月の価格は､ 中国産もも肉が380円／kg (9.5％) で前年同月をかなり上回った｡
米国産骨付きもも肉は278円／kg (0.4％) と前年同月並み､ タイ産もも肉は395円／
kg (▲2. 2％) と前年同月をわずかに下回っている｡
今月のトピックス
−輸入量の増加分は中国､ ブラジルから−
４月から11月までの累計輸入量は前年同期比で117.7％と大きく伸びている｡
これを国別に見ると米国､ タイはそれぞれ99.5％､ 99.9％とほぼ前年同期並みで
あるのに対し､ 中国は151.4％､ ブラジルも116.9％と大幅に伸びており､ 輸入量
の増加には両国が大きく寄与していることがわかる｡
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中国 ブラジル 米国 タイ 合計
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４〜１１月累計輸入量（トン） 142,388 66,463 89,302 77,983 379,192
シェア（％） 37.5 17.5 23.5 20.5 100.0
前年同月期比（％） 151.4 116.9 99.5 99.9 117.7
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（注）合計には、その他の国を含む。
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