9月−30, 399トン (▲2. 9%)
・7年11月以降、 減少傾向続く
・4〜9月累計で、 4. 2%減
9月の和牛−47, 919頭 (2. 1%)
乳牛−61, 543頭 (▲3. 8%)
・和牛は、 約5%減少した前年同月をわずかながら上回り、 4〜9月累計では2.
9%増
・乳牛は、約1割減少した前年同月を更に下回る、 めすが前年同月並みに対し、お
すが7. 4%減と落ち込み目立つ
9月−54, 218トン (57. 2%)
・全部位が、 前年同月を上回る
・昨年、 大幅減少の冷蔵品は、 前年同月比33. 3%増と回復
・冷凍品は、 SG発動で激減した前年同月の約1. 9倍
輸入見込数量(事業団調べ)
9月の米国産−26, 728トン (61. 3%)
・冷蔵品は各部位とも安定した輸入状況、 冷凍品はロインの伸びが目立つ
豪州産−24, 961トン (55. 5%)
・冷蔵品は需要回復で、 15, 601トン (38. 4%) と、 6月以降15〜
16千トン台の安定した輸入量
農畜産業振興事業団調べ
9月−85, 469トン (11. 1%)
・国産品は、 前年同月を下回ったものの、 輸入品は上回る
・4〜9月累計で前年同期比4. 2%増と、 消費は着実に回復
9月−260g/人 (1. 2%)
・1割以上減少した前年同月比で1. 2%増も、 2年前の同月をまだ1割以上、
下回る水準
・しかし、 4〜9月累計で前年同期比4. 9%増と着実に回復
9月−95, 053トン (▲24. 2%)
・SG発動で大きく増加していた前年同月に比べ、 大幅減少
・在庫率 (在庫量/推定出回り量) は、 1.11カ月 (▲31.8%) と低水準
9月−1, 190円/kg (▲4. 0%)
・一時的な出荷頭数減少、 国産品への人気集中で、 急騰した前年同月を下回る
・しかし、 生産量の減少傾向、 国産品志向、 更に品揃えのきく大都市の市場に買
いが集中していることもあり、 引き続き高水準
9月のA5−2, 426円/kg (5. 0%)
・主要規格中、 唯一下げ傾向だったA5は、 3月以降、 前年同月を上回り堅調
A3−1, 689円/kg (4. 3%)
・A3は、 量販店の和牛取り組み強化等から、 引き続き好調
9月の乳去勢B2−782円/kg (▲13. 4%)
F1去勢B3−1, 448円/kg (6. 6%)
・乳去勢は、 急騰した前年同月を下回る
・しかし、 頭数減少の中、 輸入品から国産品にシフトしている量販店の需要等に
支えられ、 引き続き基調は強い
9月の米国産冷蔵112Aリブアイロール−1, 750円/kg (9. 0%)
・冷蔵品は、 総じて好調、 需要期を控えチャックアイロールが値を上げる
・冷凍品もロイン系を中心に総じて好調
豪州産冷蔵グラス・フルセット−596円/kg (15. 1%)
・需要回復から、 需給が締まり、 前年同月を総じて1割以上、 上回る
9月の頭数−31, 996頭 (1. 1%)
・母牛の頭数減少等から、 4〜9月累計で2.1%減と基調はわずかながら減少
傾向
価格−370千円 (0. 7%)
・前月に引き続き、 前年同月を上回る
9月の子牛価格−113千円 (0. 0%)
・母牛頭数の減少、 F1生産の増加等から、 取引頭数は引き続き大幅減少
・枝肉価格好調だが、 子牛価格は6月以降11万円台で推移
ヌレ子価格−32千円 (▲17. 3%)
・前月と同水準
9月の子牛価格−204千円 (▲1. 5%)
・枝肉価格好調だが、 子牛価格は8年3月以降20万円前後で推移
ヌレ子価格−103千円 (4. 4%)
・2月以降、 10〜11万円台で安定的に推移
F1増加等で、 飼養頭数は下げ止まる
このほど公表された農林水産省 「肉用牛の飼養動向」 によると、 9年8月1日
現在の肉用牛の飼養頭数は、 2,881千頭(0.3%) であった (図15)。 6
年8月の2, 984千頭をピークに減少を続けてきたが、 交雑種 (F1) 生産の
増加等で下げ止まった形となっている。
飼養頭数の約4割を占める乳用種 (F1を含む。 )は、 1,109千頭 (4.1
%) と6年8月以来の増加となっている。 内訳を見ると、 めすが270千頭 (1
6. 4%) 、 おすが839千頭 (0. 7%) と、 絶対数は少ないものの、 めす
が増加に寄与していることがわかる。
肥育に回される乳用種めすの飼養頭数は、 生乳の需給に影響され、 緩和期には
増加し、 逆にひっ迫期には減少する傾向が見られる (図16) 。 現在の生乳需給
の状況と、 これまでのパターンを併せて見ると、 乳めすの頭数が、 これほど大き
く増加することは考えにくい。
乳用種増加の背景には、 1)価格の有利なF1の生産が増加していること (乳用
牛への黒毛和種の交配割合は7年28.1%、 8年30. 7%、 (社) 日本家畜
人工受精師協会調べ) 、 2)F1への転換により肥育期間が伸びること (一般にホ
ルスタイン21カ月、 F127カ月) 、 3)6年猛暑の影響による種付け時期の遅
れ等から、 乳用種の分娩頭数が、 7年後半以降に増加したこと等によると見られ
る。
一方、 約6割を占める肉用種は、 1, 773千頭 (▲1. 9%) と減少傾向
が止まっていない。 繁殖基盤である子取り用めす牛の飼養頭数は、 5年2月の7
45千頭をピークに、 毎年、 減少しており、 今回は651千頭 (▲2.5%) と
なっている (図17) 。
その年齢構成をみると、 6歳以上の頭数にほとんど変化がみられないのに対し、
5歳以下の減少が顕著である。 年齢構成比でも、 次の生産を担うべき2歳以下の
頭数割合は、 3年8月には25%あったものが、 今回は21%まで低下している。
逆に6歳以上の割合は43. 6%から50. 1%へと上昇しており、 「高齢化」
が進んでいることがわかる。
このように、 耐用年数が延びている中で、 子取り用めす牛の全体頭数は伸び悩んでおり、 今後の肉用種の生産動向を注視していく必要がある。
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