◎地域便り


安城産業文化公園デンパーク、 オープン

愛知県/土屋 誠二


 かつて日本のデンマークと呼ばれた愛知県安城市に、 その歴史と自然を生かし、 
農業の活性化と 「農」 のあるライフスタイルを体感できる公園として、 安城産業
文化公園デンパークが、 4月29日にオープンした。 9月末までに75万人が訪
れ、 当初の年間入園予定者数を大きく上回っている。 

 デンパークは、 総面積が13.1haあり、 市民農園などの農業振興ゾーンと花
やガーデンを見るアミューズメントゾーンに分かれている。 事業費は、 用地費を
含め140億円でガラス温室、 バーベキュー施設、 マーケットなど主要施設が7
つある。 このデンパークでは、 都市近郊農業の新しい試みとして、 加工・直接販
売の手法に取り組んでおり、 その代表的なものが、 マーケットのハム工房とクラ
ブハウスのソーセージ教室である。 

 デンパークでは、  「安心、 安全、 新鮮」 な食品を、 来園者が自分の目で確かめ
られるように、 ソーセージやハムの製造過程である肉の処理から燻製にするまで
がガラス越しに見えるようになっており、 手作りの状況が間違いなく来園者の購
買意欲をかき立てている。 現在、 ハム工房では、 ハム類3種とソーセージ15種
類を1日に60kg〜80kg、 製造、 販売している。 

 また、 手作りソーセージ教室では、 安城のフレッシュポークを使い、 デンパー
クブランドのソーセージ調味料を使った本格的ソーセージを作ることができる。 
手作り教室は、 肉2kgを使い4人で6,000円の費用が必要で、 1日午前午後
1回ずつの2時間コースになっている。 予約制で、 作ったソーセージは、 試食を
してもらい、 残りはお土産として持ち帰ることができる。 

 ガーデンレストラン (バーベキュー施設) では、 伝統の安城和牛をはじめとし、 
フレッシュポークや、 愛知県が新規開発した三河地どりを一度に270名が味わ
うことができ、 連日満員盛況であり、 冬には地鶏を使った鍋料理を計画している。 

 デンパークでは、 畜産振興に限らず農業全般に目を向け、 農業や自然を通し心
豊かな暮らしを提案し、 再び 「安城=日本のデンマーク」 と呼ばれる文化と歴史
を作ろうとしている。 
【ソーセージ作りに挑戦】

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