4月−30,988トン (▲6.7%)
・7年11月以降、 前年同月を下回って推移
今年1月以降は、 毎月5%以上の減少
4月の和牛−50,494頭 (0.7%)
・前年同月が低水準でもあり、 わずかに上回る
乳牛−58,569頭 (▲11.0%)
・乳去勢 (▲12.7%) は、 母牛頭数の減少に加え、 6年夏の猛暑による分娩頭数
の減少も影響
4月−77,312トン (▲19.8%)
・SG解除の冷凍品が50%から44.3%と、 昨年より関税の引下げ幅は大きいが、 売
れ行き不振、 円安等から、 減少
輸入見込数量(事業団調べ)
4月の米国産−39,339トン (▲26.5%)
・冷蔵品は10.4%減、 冷凍品は関税引下げで大幅増の前年同月に比べ、 31.5%減
豪州産−33,489トン (▲7.7%)
・冷蔵品は15.3%減、 需要一定の加工向け主体の冷凍品は2.9%増
4月の推定出回り量−94.969トン (▲1.8%)
・輸入品は、 9カ月ぶりに0.5%とわずかながら増加
・国産品は、 生産減少から6.6%減
4月−265g/人 (3.2%)
・8年3月以降、 BSE報道や病原性大腸菌O−157食中毒等をきっかけに、 減少が
続いてきたが、 約1年ぶりに前年同月比プラス
・一昨年の水準には及ばず
4月−96,955トン (▲14.2%)
・輸入量が大幅減少で、 在庫も前年水準をかなり下回る
4月−1,214円 (16.4%)
・生産量の減少傾向、 国産品への人気集中、 品揃えのきく大都市の市場に買いが
集中していること等から引き続き高水準
・主要規格は、 すべて前年同月比プラス
4月A5−2,501円/kg (7.8%)
・主要規格中、 唯一低下基調だったA5は、 7年3月以来の2,500円台を回復。 一
足先に回復したA4は、 1割以上も前年同月を上回る
A3−1,645円/kg (11.5%)
・A2、 A3は、 量販店の和牛取り組み強化等から、 引き続き好調
4月の乳去勢B2−873円/kg (27.6%)
F1去勢B3−1,381円/kg (11.0%)
・頭数減少の中、 輸入牛肉から国産にシフトしている量販店の需要等に支えられ、
引き続き好調
4月の米国産冷蔵品112Aリブアイロール−1,736円/kg (15.8%)
・チャックリブを除き、 前年同月を上回る
・品薄等からショートプレート上昇
豪州産冷蔵品グラス・フルセット−557円/kg (14.6%)
・輸入量が絞られ、 急落した前年同月を上回る
・現地高等から、 トリミングが385円 (17.9%、 前月比19円高) と上昇
4月の頭数−27,855頭 (▲8.6%)
・母牛の頭数減少等から、 減少傾向続く
4月の価格−370千円 (▲2.0%)
・オスに比べ、 メスの価格低下 (▲4.3%) が顕著
4月の子牛価格−120千円 (21.2%)
・母牛頭数の減少、 F1生産の増加等から、 取引頭数は大幅に減少
・枝肉価格が好調で、 肥育経営の導入意欲も強く、 価格は引き続き好調
ヌレ子価格−48千円 (▲1.9%)
・3月より2千円安
4月の子牛価格−211千円 (6.3%)
・頭数増加だが、 枝肉高から肥育経営の導入意欲が強く好調
ヌレ子価格−110千円 (▲5.8%)
・引き続き前年同月を下回るも、 8年11月を底に回復基調
6歳以上の乳メスと畜割合が上昇
乳メス牛のと畜頭数は、 6年12月以降、 29カ月連続で前年同月を下回って推移
し、 7年度、 8年度と連続で、 前年度比約10%の減少を記録した。
この大きな減少の背景には、 統計上、 乳牛に含まれる交雑種 (F1) の生産頭
数の増減の影響もあるが、 やはり、 生乳生産との関係が大きい。
乳メス牛のと畜頭数に占める6歳以上の割合は、 7年4月以降、 50%以下で推
移してきたが、 今年1月に久しぶりに52%となって以来、 50%を上回っている。
これは、 生乳生産の確保のため、 全国的に乳用牛の更新が先延ばしされていたも
のが、 順次、 更新が進み始めているため、 6歳以上のと畜割合が上昇しているも
のと見られる。
減少続く肉用牛の飼養頭数
農林水産省 「畜産統計」 によると、 9年2月の肉用牛の飼養頭数は、「零細な飼
養者層を中心とした飼養中止があったこと等」 から、 前年比1.7%減の285万2千
頭と、 6年をピークとした減少傾向が続いている。
品種別に見ると、 ピークの6年との対比で肉用種が5.3%減、 乳用種 (交雑種
を含む。) が1.9%減と、 肉用種の減少が大きくなっており、 乳用種のシュアは6
年に比べ0.8ポイント上昇している。
乳用種の内訳では、 交雑種 (F1) の伸びが6年対比で45.9%増と非常に大き
く、 乳用種に占めるシェアも6年の27.9%から9年は41.5%にまで広がっている。
肉用牛生産の基盤となる肉用種子取り雌牛の頭数は、 5年の745千頭をピーク
に年々3〜4%程度減少してきた。 その年齢割合を見ると、 将来の生産を担うべ
き2歳以下の頭数割合が、 4年には24.1%であったものが、 9年は20.8%にまで
低下している。 逆に、 6歳以上の割合は44.7%から50.3%へと上昇している。 牛
群の平均年齢 (年齢構成から試算) は、 4年の5.32歳から9年は5.63歳と 「高齢
化」 が進んでいることがわかる。
牛肉の消費は中長期的に見て、 着実に増加することが見込まれており、 その中
でも、 国産牛肉に対する消費者のニーズは非常に強く、 期待も大きい。 また、 制
度的にも、 子牛の不足払制度等で子牛価格は安定的に保証されており、 今こそ、
繁殖用雌牛の保留と拡大が強く望まれる。
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