鶏 肉

鶏 肉


◇図1:鶏肉の生産量◇


2月−95,906トン(0.1%)

・8カ月ぶりにほぼ前年同月並みに回復。

ブロイラー用ひなえ付け羽数−49,041千羽(▲2.2%)

・卸売価格の低下等を受け、引き続き減少傾向。

・農水省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比3月▲3%、4月▲5%、5
 月▲3%。(3月上旬聞き取り)。


◇図2:鶏肉の輸入量◇


2月―35,815トン(6.8%)
・主力の中国産は大幅減だが、タイ産が大幅増等から、前年同月をかなり上回る。

・中国産は、10,110トン(▲16.0%)と大幅減少。うち冷蔵品は824トン(▲26.
 8%)と6カ月ぶりに1,000トンを割る。

・米国産は、前年同月の輸入量が少なかったこともあり、9,086トン(43.3%)と
 増加。

・タイ産は、9,491トン(40.1%)と大幅増。(トピックス参照)


◇図3:鶏肉の推定出回り量◇


2月―133,535トン(1.0%)

・8カ月ぶりに前年同月をわずかながら上回る。
・国産は96,140トン(0.6%)と前年同月をわずかに上回る。
・輸入品は、8カ月ぶりに前年同月を上回り、37,395トン(2.0%)。
・家計購入量は、9年8月以降減少傾向で、2月は281g/人(▲5.5%)。


◇図4:鶏肉の推定期末在庫量◇


2月−93,907トン(▲18.7%)

・前月、前々月に引き続き10万トンを割る水準。   
・9年8月以降、前年同月を下回って推移。


◇図5:国産鶏肉の卸売価格(東京)◇


2月−もも肉621円/kg(▲3.0%)

・需要が弱く、家計消費も伸びず、引き続き前年同月を下回る。

 むね肉245円/kg(▲18.9%)

・9年7月以降、前年同月を1〜2割程度下回って推移。 


◇図6:輸入鶏肉の卸売価格◇


2月−中国産もも肉323円/kg(▲4.7%)

・引き続き前年同月を下回って推移。
・月毎に見ると、9年11月の303円/kgを底に回復傾向。

 米国産骨付きもも肉249円/kg(▲8.5%)

・13カ月連続で前年同月を下回る。
・6年1月以来、4年1ヶ月ぶりに250円を割る。


トピックス
タイ産ブロイラー、輸入急増

◇図7:タイ産鶏肉の輸入量とタイバーツ◇

◇図8:鶏肉の輸入CIF価格◇


 タイ産ブロイラーの輸入が急増し、逆に中国産が大幅に減少している。

 タイ産は、かつて輸入量トップであったが、労賃の上昇等による生産コストの
上昇等から、6年度に中国にトップの座を渡し、年々数量を減らしてきた。しか
し、9年12月以降、3カ月連続で前年同月を上回っている(図7)。

 特に2月については、前年同月比40.1%増と大幅に増加した。逆に中国産につ
いては、1月同▲13.3%、2月同▲16.0%と減少している。

 この背景には、タイバーツの急落があり、一時的に安くなったタイ産の需要が
伸びていると考えられる。輸入CIF価格を見ると、タイ産と中国産の差が1年前の
42円/kgから19円/kgへと大幅に縮まっている(図8)。



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