牛 肉・肉用子牛

牛 肉



◇図1:牛肉の生産量◇

4月−31,845トン(3.3%)

・7年以降、基調としては減少傾向であったが、10年6月から概ね前年同月を上回
 って推移。

・枝肉重量は、各品種ともわずかに増加傾向。


◇図2:牛のと畜頭数◇

4月の和牛−48,499頭(▲3.2%)
   乳牛−59,637頭(4.9%)

・和牛は、去勢は9カ月連続で前年同月を下回る。めすは、3カ月ぶりに前年同月
 を下回る。

・乳牛は、去勢は10年6月以降概ね前年同月を上回って推移。めすは、概ね前年
 同月を下回って推移してきたが、3月、4月と上回り、5月は0.4%減。


◇図3:牛肉の輸入量◇

4月−78,167トン(▲2.2%)

・冷蔵品は4カ月連続で前年同月を上回る(13.9%)。
・冷凍品は11.4%減。
・4月の関税率の引き下げを見込んだ極端な通関保留はなかったものとみられる。

輸入見込数量(事業団調べ)
gyunik3b.gif (2532 バイト)

 

◇図4−1:米国からの牛肉輸入量◇

◇図4−2:豪州からの牛肉輸入量◇

4月の米国産−41,398トン(▲2.8%)

・冷蔵品は3カ月連続で前年同月を上回る(12.3%)。
・冷凍品は8.8%減。

   豪州産−32,523トン(1.0%)

・冷蔵品は6カ月連続で前年同月を上回る(17.1%)。
・冷凍品は15.1%減。


◇図5:牛肉の推定出回り量◇

4月−100,646トン(▲0.4%)

・国産品は、生産量が増加し、また、前年の水準が低いこともあって13.9%増。

・輸入品は、4月は輸入が多いことから前月より2万トン以上増加したが、前年同
 月では5.6%減。


◇図6:牛肉の家計消費量(1人当たり)◇

4月−253g/人(▲2.1%)

・9年12月以降は、消費支出が低迷する中で、概ね前年同月を下回って推移。


◇図7:牛肉の推定期末在庫量◇

4月−94,008トン(2.1%)

・国産品は10年4月以降前年同月を上回って推移し、4月は13,596トン(2.5%)。
・輸入品は、80,412トン(2.0%)。


◇図8:牛肉の卸売価格(東京・省令)◇

4月−1,064円/kg(▲2.9%)

・10年度に入って、F1 価格が低下してきたことや、長引く消費不振の影響等か
 ら10年1月以降前年同月を下回って推移。


◇図9:牛肉の卸売価格(東京、和牛去勢)◇

4月のA5−2,518円/kg(5.4%)

・4カ月連続で前年同月を上回る。

   A3−1,576円/kg(▲3.4%)

・11カ月連続で前年同月を下回る。A2は、10年1月以降、前年同月を下回って推
 移。


◇図10:牛肉の卸売価格(東京、乳去勢・F1去勢)◇

4月の乳去勢B2−591円/kg(▲7.7%)

・消費低迷の中、需要が他品目へ移行していること等から、前年同月を下回って
 推移。

   F1 去勢B3−1,249円/kg(▲7.1%)

・消費低迷の中、全国的な取引頭数の増加もあり、11カ月連続で前年同月を下回
 る。B2は、9年11月以降、前年同月を下回って推移。


◇図11−1:米国産牛肉の仲間相場◇

◇図11−2:豪州産牛肉の仲間相場◇

4月の米国産冷蔵リブアイロール1,608円/kg(▲8.4)

・10年10月以降下げ基調にあり、4カ月連続で前年同月を下回る。

   豪州産冷蔵グラス・フルセット−493円/kg(▲10.5%)

・10年8月以降9カ月連続で前年同月を下回る。


肉用子牛

◇図12:肉用子牛(黒毛和種)の市場取引価格◇

4月の頭数−27,887頭(▲0.6%)

・母牛頭数の減少等から、基調としては前年同月比で減少傾向。

4月の価格−375千円(2.3%)

・10年9月から8カ月連続で前年同月を上回る。


◇図13:肉用子牛(ホルスタイン)の市場取引価格◇

4月の子牛価格−57千円(▲39.4%)

・取引頭数は大幅減少だが、枝肉価格の大幅低下等から、9年10月以降、前年同
 月を下回って推移。10年4月に10万円を割り込み、低下続く。4月はわずかに反
 発。

   ヌレ子価格−21千円(▲6.1%)

・子牛価格の低下等から、前年同月を下回って推移。10年8月に1万1千円まで低
 下したが、2月、3月とわずかに上昇。4月は3カ月ぶりに低下。


◇図14:肉用子牛(F1)の市場取引価格◇

4月の子牛価格−141千円(▲28.6%)

・枝肉価格の低下、取引頭数の増加等から低下基調で推移。10年4月に9カ月ぶり
 に20万円を割り込み、低下続く。

   ヌレ子価格−68千円(▲24.7%)

・子牛価格の低下、取引頭数の増加等から、ほぼ一貫して低下。11年に入り、2
 月以降、3カ月連続でやや回復。


トピックス

牛枝肉の格付結果、2等級の比率が増加


◇図15:和牛去勢の格付比率の推移◇

◇図16:交雑種去勢の格付比率の推移◇

 (社)日本食肉格付協会の「格付結果の概要」によれば、平成10年の牛枝肉の
格付結果は、3等級以上の上位等級の比率が減少し、2等級の比率が増加した。

 去勢和牛の格付比率をみると(図15)、5等級は年々減少を続け、4等級は8年、
9年と増加したが10年には減少、3等級は2年連続で減少と上物の比率が減少する
一方、2等級は2年連続で増加した。

 F1 去勢については、F1 を区分している荷受機関等の報告によるもののみの
結果であるが、和牛去勢と同様に比率が増加したのは2等級のみである。格付頭
数は生産増を反映して27%増であったため、実数では5〜3等級も増加しているが、
それ以上に2等級の頭数が増加している。

 10年度は、中・低位等級の枝肉卸売価格の低下が顕著であったが、この格付比
率の変化も1つの要因かと思われる。

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