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トピックス/むね肉消費拡大の救世主となるか「熟成むね肉」
6月−95,877 トン(▲2.8%)
・基調としては、減少傾向で推移。2カ月連続で前年同月を下回る。
ブロイラー用ひなえ付け羽数−47,697千羽(▲1.8%)
・引き続き減少傾向で推移。12年度累計では0.5%減。
・農林水産省統計情報部のひな出荷見通しでは、前年同月比で、7月▲6%、8月
▲5%、9月▲4%(7月上旬聞き取り)。
6月−48,260トン(0.2%)
・12年度累計では8.2%増。
・中国産は20,757トン(3.9%)と3カ月連続して2万トンを超過。うち冷蔵品は、
1,390トン(1.2%)。
・ブラジル産は5カ月ぶりに前年同月を下回る。タイ産は再び前年同月を下回る。
米国産は7カ月連続で下回る。
鶏肉の調製品輸入量−13,886トン(45.6%)
・引き続き高水準で推移しており、中国産の増加等から大幅に上回る。
6月−137,782トン(▲1.8%)
・11年8月以降、おおむね前年同月を上回って推移。
・国産品は、95,004トン(▲4.8%)と3カ月ぶりに前年同月を下回る。
・輸入品は、42,778トン(5.4%)。
・家計消費量は、281g/人(0.6%)と3カ月ぶりに前年同月を上回る。
6月−122,418トン(18.9%)
・国産品は、11年5月以降、おおむね前年同月を上回って推移。6月は2カ月連続
で前年同月を下回り19,376トン(▲6.5%)。
・輸入品は、輸入量が増加傾向で推移していることから、11年4月以降前年同月
を上回って推移。6月は103,042トン(25.3%)と3カ月連続で大幅に増加。
・全体では、11年5月以降、前年同月を上回って推移。
6月−もも肉584円/kg(▲4.9%)
・需要の低迷等から、11カ月連続で前年同月を下回る。
むね肉194円/kg(▲22.4%)
・輸入量の増加等の影響を受け、13カ月連続で前年同月を下回る。
7月−もも肉551円/kg(▲2.7 %)
・引き続き前年同月を下回って推移。
6月−中国産もも肉267円/kg(▲13.9%)
・輸入価格の低下等から、11年5月以降、前年同月を下回って推移。
米国産骨付きもも肉205円/kg(▲16.7%)
・輸入量が減少しているにもかかわらず、輸入価格の低下等から、11年6月以降、
前年同月を下回って推移。
むね肉消費拡大の救世主となるか「熟成むね肉」
農林水産省「食鳥市況情報」によると、12年6月の国産鶏肉のむね肉卸売価格
(東京)が194円/kgと過去最低となった。
むね肉価格が低下する傾向は数年前から顕著で、(社)日本食鳥協会では10
年5月に「むね肉対策特別委員会」を発足させ、約2年間むね肉の消費拡大対策
を検討してきた。その委員会がまとめた「むね肉対策特別委員会検討結果報告書」
にもいくつか興味深い消費拡大対策が挙げられている。
むね肉は、パサつく、柔らかさがないのでおいしくないなどの理由で敬遠され
ているのが実態である。報告書では、この弱点を克服するため、欧米で既に実施
されている「熟成むね肉」を作り出すことを強く提唱している。官能テストでも
通常のむね肉に比べ、総合的に味や歯ごたえの評価が高いことが立証されている。
また、熟成むね肉はおいしい上に、健康増進や美容にもよいことがPRされて
いる。「熟成むね肉」はむね肉消費の救世主となるか。
熟成むね肉
熟成むね肉の作り方
・と鳥後、骨付きのまま0〜4℃で4時間以上貯蔵(熟成)し、その後解体処理を
行う。
・一定時間低温で貯蔵し、筋肉が弛緩してから解体することで柔らかいむね肉が
得られる。
鶏むね肉に含まれる成分の特徴
・鶏のむね肉には「アンセリン」と「カルノシン」を多量に含み、もも肉の倍近
くになっている。(若鶏むね肉皮なし 1,200mg/100g、若鶏もも肉皮なし
670mg/100g)
・「アンセリン」と「カルノシン」は活性酵素を解毒(抗酸化活性物質)し、ガ
ンの予防に役立つほか、「糖尿病」、「高血圧症」、「白内障」にも優れた治
療効果を示すことが判明している。
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