★ 事業団から


-統計解説- 乳製品の輸入量について

企画情報部情報第一課


 輸入される乳製品の種類は極めて広範で、品目によって異なるが、関税分類は
かなり細分化されている。ここでは、巻末資料55ページに掲載した「主要乳製品
の輸入動向」を中心に、各項目にどのような乳製品が区分されているかを12年度
の数字で整理した。

脱脂粉乳(55,788トン)

 「飼料用」を除いて、オーストラリア、ニュージーランドからの輸入が多い。
「脱脂粉乳(学校給食用)」の12年度輸入実績は3,592トンで、すべて学校給食
用TQ(関税割当)分である。「飼料用」33,232トンは飼料用TQ分が99%を占め
る。「ALIC分、その他」18,964トンには事業団のカレントアクセス分16,427ト
ン、TE(関税相当量)対象分190トンのほか、沖縄還元乳用TQ分、沖縄調製粉乳
原料用TQ分が含まれる。

その他の粉乳(ALIC分、その他)(46,183トン)

 事業団SBS分のほか、乳幼児等調製粉乳用TQ分、無機質濃縮ホエイTQ分、飼料
用TQ分を含むホエイがほとんどである。その他加糖脱脂粉乳、全脂粉乳が含まれ
ている。

バター(ALIC分、その他)(472トン)

 12年度はカレントアクセスによるバターの輸入はない。TE対象分は106トンで
あった。脱脂粉乳同様の沖縄の2つのTQ分のほか、外国見本市用TQ分、国際線航
空機用TQ分が含まれる。

ナチュラルチーズ(TQ内、TQ外)(202,279トン)

 プロセスチーズ原料用(TQ内、TQ外)が7割弱を占める。直接消費用は区分の
くくりが大きく、関税番号から種類の詳細を知ることはできない。

プロセスチーズ(6,868トン)

 「おろしチーズおよび粉チーズ」と「その他」に区分される。

乳糖(95,400トン)

 チーズの副産物であるホエイを原料として製造され、育児用調製粉乳、薬剤の
コーティング材料、発酵原料等広く食品に用いられる。

ココア調製品(46,029トン)

 ココア、砂糖、粉乳などを原料に主としてチョコレート菓子の原料として使用
される。TQ分が3分の1以上を占める。

調製食用脂(28,602トン)

 乳脂肪30%以上が主体で、主として加工油脂原料、製パン等に用いられる。TQ
分が7割弱を占める。

カゼイン(18,366トン)

 牛乳たんぱく質の主成分であり、食用として安定剤、ハム・ソーセージのつな
ぎなどに使用されるほか、工業用として主に製紙コーティング剤、塗料、接着剤
などにも用いられる。

アイスクリーム(23,800トン)

 しょ糖の含有量により関税番号が区分されるが、50%未満のものがほとんどで
ある。

乳製品の集計対象となっている関税分類


元のページに戻る