◎地域便り


社団法人宮城県農業公社の新しい取り組み

宮城県/ 目黒 忍


 稲ホールクロップサイレージは転作を円滑に進める上でも飼料価値等からも、
有効な飼料として生産者や市町村等で期待されている。

 しかし、飼料用稲を作る技術は稲作農家で持っているものの、収穫してラッピ
ングする技術を持ち合わせていないこと、条件の悪いほ場でトラクター体系での
刈り取り・調製は極めて困難とみられることから、普及の妨げとなっていた。

 こうした中で、飼料作物の生産から収穫までの一連の技術を有する社団法人宮
城県農業公社(以下公社という。)がクローラ(注:外側がゴムでできたキャタ
ピラー)付きの収穫調製専用機械を導入したことから公社に飼料用稲の収穫調製
を行って欲しいとの要望が殺到した。

 公社でも新しい事業展開を模索しており、県も支援する中、市町村や農家との
話し合いがスムーズに進み、7月下旬で約40ヘクタールの委託面積と作業計画を
まとめ、受託システムを確立した。

 専用機については国や県の補助事業を活用し、2台を導入して8月中旬から県
北の一迫町を振り出しに収穫調製作業が始まった。作業を担当した公社のオペレ
ーターも最初は慣れない機械作業に戸惑い、そして試行錯誤をしながら徐々にコ
ツをつかみ、スケジュールに従って面積をこなしていった。

 初めての試みということもあり、委託している7町で生産者や関係機関を対象
に給与技術の研修を兼ねた実演会を実施する等啓発活動も精力的に行い、委託面
積も徐々に増え、最終的に77ヘクタールの実績となった。畜産農家によるとサイ
レージの仕上がりも上々で、牛のし好性も良いとの評価から、今後、飼料自給率
を上げる鍵として一層の普及が期待される。
【収穫調整作業(一迫町)】

    
【刈り取り風景】

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