◎地域便り


「かごしま畜産の日」の制定について

鹿児島県/加治佐 修


 鹿児島県民の畜産業に対する理解を深めるため、平成13年9月から毎月29日
(2月は9日)を「かごしま畜産の日」と定め、畜産農家における環境美化・衛生
強化運動と販売促進キャンペーンを実施し、地域と調和のとれた、住民とふれあ
い共生する畜産経営の確立を目指している。以下その取り組みを紹介する。

1 実行委員会の設置

 県農政部を中心に、市長会、町村会、県畜産会、JA県中央会、JA県経済連、食
肉処理・加工工場等の畜産関係機関・団体・食肉販売所、観光連盟、調理師会、
マスコミ等の47団体で構成され、具体的な実施内容・事業推進方法について検討
し実施していく。

2 広報活動

 「かごしま畜産の日」が広く県民に愛され、各種の活動が円滑に推進できるよう
に、あらゆる広報媒体(新聞、テレビ、ラジオ、広報誌、インターネット等)を活
用したPR活動を行う。

3 環境美化・衛生強化運動

 畜産農家は「環境美化」に取り組み、地域社会と調和のとれた環境保全型畜産経
営を目指すとともに、食肉処理場・牛乳工場等の関連施設は「衛生的な処理・加
工」に積極的に取り組むことで、県民に「畜産に対する理解」と併せて消費者に「県
産畜産物の安全性」を広報する。

4 畜産物販売促進キャンペーン

 安心・安全な畜産物の供給に努めるとともに、県畜産物の消費促進のために、
のぼり・ポスター等の作成や消費拡大キャンペーンを実施する。

5 推進大会の開催

 「いい肉の日」にちなんだ11月29日に、推進大会を開催し、「かごしま畜産の日」
創設宣言や記念講演、功労者表彰等を実施する。

 本県の畜産は、わが国有数の畜産県として発展し続けているが、これまで、や
やもすると生産者サイドだけで進められてきた生産活動を見直し、これからは消
費者と畜産農家・関連産業がふれあい・共生する畜産経営の確立が必要である。

 畜産農家と県民がふれあう機会、畜産を消費者に広く理解してもらう機会、そ
れらの機会として「かごしま畜産の日」を創設し、これらを機に本県の畜産の永続
的な発展を目指そうとするものである。

 畜産は、農業粗生産額4,103億円のうち約半分(2,080億円、51%)を占めてお
り、安心・安全な畜産物の安定供給と、生産者とのふれあいを通じた県民へ理解
を促し、県産畜産物の消費拡大を図ることを目的としている。


元のページに戻る