愛知県/草野 宗一
ヤギは、小型で扱いやすく、乳肉等の生産物が幅広く利用できる家畜で、中山 間地域における地域振興作目として期待が寄せられている。 こうした中、全国山羊ネットワーク(事務局:鹿児島大学農学部家畜管理学研 究室内)および社団法人日本緬羊協会の主催により、平成12年10月28、29日に、 愛知県岡崎市において「第3回全国山羊サミットin岡崎」が開催された。 第一会場となった岡崎中央総合公園武道館では講演発表、ポスター発表が行わ れ、生産者、消費者、農林水産省家畜改良センター、大学等の関係者が全国から 300名以上参加した。 講演会場では8つの演題について講演や発表が行われ、ヤギと人間との関わり についての歴史的な話から、乳肉の栄養やその食文化などについて幅広く行われ た。中でも、「ヤギの飼育を取り入れた教育活動」と題した愛知県東加茂郡足助 町立佐切小学校の発表では、動物飼育を通じた教育活動について紹介され、発表 には児童も参加した。児童からは自分たちがヤギについて調べたことや、子ヤギ の誕生に立ち会った様子などが紹介され、訪れたすべての人に大きな感動を与え た。最後の総合討論も、予定していた時間を大幅に超過し、大きな盛り上がりを 見せた。 また、ポスター展示会場では、9つのテーマが紹介され、愛知県岡崎市連尺小 学校の2年生の児童も、自分たちの観察日記について元気よく発表し、来場者は 足を止めて、熱心に聞き入っていた。 第二、三会場の県畜産総合センターでは、愛知県畜産フェスタの一環としてヤ ギ製品の販売、ヤギの展示ふれあいコーナー、アニメ映画の上映会が行われ、あ いにくの雨模様にもかかわらず多くの人でにぎわった。 関係者、一般市民のヤギを通じた交流と相互の連携強化が図られ、たいへん有 意義な催しとなった。今回のサミットは、愛知県緬山羊協会、岡崎市役所農務課 の尽力により、大成功のうちに幕を閉じ、次回13年7月に開催予定の長野県に引 き継がれた。
【総合討議で質疑に応答する演者】 |
|
【児童たちの描いたヤギの絵も 展示されました】 |