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トピックス/鶏肉卸売価格の動向/中国からの家きん肉等の輸入を一時停止
4月−93,045トン(▲7.0%)
・3カ月ぶりに前年同月を下回る。
ブロイラー用ひなえ付け羽数−48,212千羽(▲2.3%)
・引き続き減少傾向で推移し、前年同月をわずかに下回る。
・ひな出荷見通しでは、前年同月比で、5月▲1%、6月▲2%、7月0%(5
月上旬聞き取り)。
4月−43,994トン(▲14.0%)
・中国産は20,227トン(▲9.6%)と3カ月連続で前年同月を下回る。うち冷蔵品
は、1,815トン(30.9%)と引き続き大幅な増加。
米国産(▲20.8%)、タイ産(▲18.1%)ブラジル産(▲14.4%)ともに減少。
鶏肉の調製品輸入量−14,959トン(11.5%)
・引き続き高水準で推移しており、中国産およびタイ産の増加から前年同月をか
なり大きく上回る。
4月−137,758トン(1.1%)
・国産品は、生産量が減少したことから89,346トン(▲8.0%)。
・輸入品は、輸入量が減少していることから在庫を取り崩し、48,412トン(23.7
%)。
・家計消費量は、283g/人(▲0.5%)と3ヵ月連続で前年同月を下回る。
4月−108,492トン(▲2.6%)
・国産品は、11年5月以降、おおむね前年同月を上回って推移。4月は23,595ト
ン(26.5%)と大幅に上回る。
・輸入品は、11年4月以降前年同月を上回って推移していたが25ヵ月ぶりに下回
る。4月は84,897トン(▲8.5%)。
・全体では、24ヵ月ぶりに下回る。
4月−もも肉563円/kg(▲9.6%)
・9カ月ぶりに前年同月を下回る。
むね肉212円/kg(6.0%)
・3カ月ぶりに前年同月を上回る。
5月−もも肉541円/kg(▲14.5%)
・2カ月連続で前年同月を下回る。
むね肉227円/kg(13.5%)
・2カ月連続で前年同月を上回る。
4月−中国産もも肉285円/kg(18.8%)
・輸入価格の低下等から、11年5月以降、前年同月を下回って推移してきたが、
3月以降2カ月連続で上回る。
米国産骨付きもも肉211円/kg(5.0%)
・12年12月以降、5カ月連続で前年同月を上回る。
鶏肉卸売価格の動向
国産鶏肉の卸売価格を見ると、12年度は「もも肉」は家計需要の高まりにより
620円(1キログラム当たり)と前年度比2.8%と上昇した反面、「むね肉」は同2
00円と前年度比▲12.7%とかなり大きく下回った。「もも肉」と「むね肉」の価
格差はますます拡大した。(図7)
しかし、13年に入ると、BSE(牛海綿状脳症)や口蹄疫の影響から欧州で鶏肉
の需要が高まり、日本の鶏肉輸入量も2月以降3カ月連続で対前年同月を下回っ
た。輸入鶏肉の相場も堅調となり、国産むね肉の価格は持ち直してきている。
一方、もも肉は5月のゴールデンウィーク直前にはかなり上昇したもののゴー
ルデンウィーク明け以降ジリジリと値を下げている。
(図8)(図9)
中国からの家きん肉等の輸入を一時停止
農林水産省は、香港、マカオにおける家きんペスト(トリインフルエンザウィ
ルスのうちの特定の血清型H5N1、家畜伝染病予防法上の法定伝染病)の発生に
伴い、香港については5月18日、マカオについては5月24日から、同国々からの
家きん肉等の輸入を停止した。
こうした中、今般、韓国当局が中国からの家きん肉(家鴨肉)について検査し
た結果、トリインフルエンザウィルス(血清型:H5N1)を分離したため韓国当
局は中国産鶏肉と鴨肉等の輸入を全面禁止した。
このような状況を踏まえ、農林水産省は中国産家きん肉等が同病に汚染されて
いる可能性を否定し得ないことから、6月8日以降に中国から船積みされる中国
産家きん肉等については、同国における清浄性が確認されるまでの間輸入を一時
停止した。
鶏肉の輸入量は、12年度555,300トンのうち中国産は235,159トンと42%強を占
め、鶏肉調製品についても、12年度162,194トンのうち中国産は96,222トンと59%
強を占めている。今回の措置で、輸入品の品薄感が強まることが予想され、国内
鶏肉市況は当分予断を許されない状況にある。(図10)(図11)
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