岩手県/小岩 一幸
岩手県南に位置する前沢町では、学校給食用食材の生産農家が地元小学校を訪 れて、児童に地場産品の良さや生産に係る意気込みを語る学校訪問事業が、8月 30日(月)、白鳥小学校(児童92名)で実施された。 前沢町(小学校7校、中学校1校)では、町内の農業に関心を持ってもらおう と、岩手ふるさと農業協同組合が中心となって、平成12年3月に「学校給食食材 生産組合」を設立し、地元でとれた新鮮で、安全な米、野菜等を供給しているが、 今回の催しは、「地産地消」の意識を醸成する為、胆江地方農業振興協議会と胆 江地方学校給食協議会が共同で、「わが町自慢の前沢牛給食」というテーマで開 催したものである。 同町は、肉質日本一前沢牛の里として全国的に知られており、国内ではここだ けという「牛の博物館」や町の街灯も牛のマーク入りと、まさに、牛一色の町で あり、給食にも毎月1回、前沢牛を取り入れたメニー(すき焼き、ステーキ等) が出されている。 今回の講師は、有限会社小形畜産会長 小形 進さん(常時飼養650頭、年間 出荷350頭以上で、消費者ニーズに即した牛肉作りに資するため、7年に牛肉販 売店「前沢牛オガタ」、レストラン「味心」を開設する等、トータルな経営を実 践している。)で、「通常十数年生きることができる牛を、わずか3年弱で牛肉 にしてしまう。だから、子牛を買ってきて出荷するまでの約2年間に、十年以上 の愛情を注いでいる。」と、牛飼いにかける心意気を披露するとともに、感謝し て食べることの大切さを呼びかけた。 授業の後は、小形さんや関係者が、児童と一緒のテーブルでの給食(ぜいたく な「前沢牛の牛丼」)となり、普段は、時間がかかったり、残したりする子も、 あっという間に平らげ、昼休み時間には、牛肉パワー全開で校庭を走り回ってい た。
【小形さんを囲んでの給食風景】 |
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【[前沢牛Q&Aコーナー] 各学年代表の鋭い(?)質問に、 適切に答える小形さん】 |